週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

ロードスター日日是好日

「慣らし運転」でもわかる「ロードスター990S」の良いとこ・悪いとこ

2022年05月03日 12時00分更新

他メーカーの試乗会へ愛車「ロードスター 990S」で向かう。仕事仲間に「トランクがちゃんと閉まってなかったよ」と指摘されて大焦り

今どきのクルマは「慣らし運転」は必要なのか?

 マツダの「ロードスター 990S」が納車されましたが、しっかりと走らせる前に必要なのが「慣らし運転」です。昭和の時代では、「走行×百kmまでは、エンジンの回転数を上限×回転までに抑え、走行距離が伸びるのにあわせて高回転まで徐々に回すように」ということが常識とされていました。なんといっても、エンジンやトランスミッション、サスペンション、ブレーキ、というものは金属同士がゴリゴリと擦り合わせながら動いています。そうした金属同士をなじませるために、「慣らし運転は必須」と考えられていたのです。

ディーラーにて「ロードスター990S」を納車したときの走行距離は、わずか「8km」

 ちなみに、以前「ロードスター」の新車を2度ほど購入したときは、15年以上前でしたけれど、やっぱり最初のうちは高回転まで回さずに走り、走行距離1000kmくらい超えた後にエンジン・オイルを交換。その後は、ガンガンと高回転まで回すようにしました。

 では、現在はどうなのか? というのが今回のテーマです。マツダの公式サイトを見ると、「購入サポート」の中のFAQに、「車を購入しましたが、慣らし運転は必要ですか? どんなことに注意すればよいでしょうか?」という質問がありました。その質問に対するマツダの答えは「現在では、部品やオイルの品質が向上したことにより、以前に比べると特別に慣らし運転を考える必要はありません。普通の運転(急発進・急加速・エンジン回転を高回転に保つなどの急・高のつく運転を避けた運転)をしてください。」というものです。

 「慣らし運転」は必要ないと言いつつも、「急発進・急加速・エンジン回転を高回転に保つ」のはNGで「普通の運転をしろ」と言います。結局、急のつく運転をしたい人は、最初のうちは大人しい「普通の運転」=「慣らし運転」をしろということなのでしょう。

 ちなみに、トヨタとホンダは、マツダと同様の説明を公式サイトで見ることができます。ただし、日産とスバルは必要としています。スバルは「1000kmまで4000rpm以下を目安に」とあります。日産は、要約すると「~500kmまでは、アクセルペダルは半開まで。エンジン回転数は3500rpm以下。500~1000kmは、低速(1~3速)のアクセル全開はNG。サスペンションがストロークしやすい状態で走る。1000~2000kmはエンジン回転数を比較的に高めに維持して、1~4速のシフト操作を繰り返して」とあります。最初は大人しく、1000km以上を走ったら、エンジンを回せという指示です。ある意味、昭和っぽい古典的なアドバイスと言えるでしょう。

真ん中のタコメーターの右下に「適切なギヤ数」が表示されるようになっている

 ちなみに、モータ―ジャーナリストという仕事柄、自分は、あちこちのメーカーの試乗会に参加したり、広報車を借りています。そうしたときに乗るクルマのほとんどは、走行距離が最低でも500kmを超えています。聞けば、メーカーの広報スタッフなどが試乗会の前に、一晩中、高速道路などを走って慣らし運転をしているとか。たまに広報車で、慣らし運転をしていないクルマに乗ることもありますが、そうしたエンジンは、高回転まで回すときに重く感じられます。そういう意味で、新車から走行距離が伸びていないクルマは、やはり本調子になっていないというのが実感。

 ですから、自身の愛車となる「ロードスター990S」は、1ヵ月点検、1000kmくらいまでは、おとなしく慣らし運転をし、1ヵ月点検でオイル交換をして、その後レッドゾーン解禁としようと思います。納車されたときのオドメーターは、「8km」でした。急ぐ旅でもないので、のんびりと「慣らし運転」をさせてもらおうかと。

 「ロードスター990S」には、メーター内に推奨ギヤ数を表示する機能があります。その指示は、エンジン回転数が2000rpmを超えるとシフトアップしろというものです。結構な低回転でのシフトアップですから、この指示通りにやっていれば「普通の運転」になることは間違いありません。当分、早め早めのシフトアップを心がけようと思います。

6速のマニュアルミッション。どこにもひっかかりがなく、非常にフィーリングがよい

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事