・新年度はお子さんのスマホデビュー時期。最近は小学生も「Myスマホ」を持つ時代。
・スマホが使われた事件から子どもを守るためにはスマホ利用のルール作りが大切。「利用アプリ/Webサイトの制限」「利用時間帯の制限」そして「アプリのインストールは親の前で」は必須。子どものネット利用を監督することは、法律で定められた保護者の責務。
・誤って、ウイルスが仕込まれたアプリをインストールすると個人情報窃取や詐欺につながる恐れも。アプリは必ず公式ストアからインストールしましょう。
子どもに「Myスマホ」を渡す日
新生活・新年度への準備を本格的にスタートさせる時期です。お子さんをお持ちの親御さんにとっては、なにかと忙しい日々をお過ごしではないでしょうか。特に、お子さんのスマホデビューをひかえている家庭ではなおさらです。
スマホ関連の消費者動向や市場調査を手掛けるMMD研究所の調べ(2022年1月)によると、親が子どもに初めてスマホを持たせたタイミングは、小学1~6年生が51.6%と半数以上を占めているそうです。また、2019年の調査と比較すると、小学生でのスマホデビューが11.5ポイント増加しており、スマホデビューの低年齢化が見て取れます。今や小学生が「Myスマホ」を持つ時代なのです。
となると、親御さんの頭をよぎるのは『SNSやメッセンジャー等スマホを使ったいじめや出会い系の被害に遭ったら!?』『知らぬ間にゲームや投げ銭に課金していたらどうしよう……』等かと想像します。スマホの使い過ぎで学力低下や寝不足になったり、家族とのコミュニケーションが減ったりするのではないかと心配になる親御さんも多いでしょう。
子どものネット利用を監督することは親の「責務」です
前述の調査では、8割近くの親が子どものスマホデビュー時にルールを設定しています。主な内容としてはアプリ内課金やインストール、利用時間の制限が上位です。
『自分よりも子どものほうがネットに強いから』と放任してしまう親御さんも少なくないようですが、子どもにスマホを持たせる場合、利用状況の把握と管理は親の責務です。これは「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」第一章第六条に保護者の責務として定められています。
そのため、使い始める前にお子さんと使い方のルールを守る約束を交わしてください。「利用できるアプリ/Webサービスの制限」「利用可能な時間帯/総利用時間の設定」がポピュラーなルールでしょう。そしてその結果をフィルタリングに反映し、適宜利用状況を把握しましょう。
そして忘れてはならないのが、アプリのインストールです。SNSや動画経由で怪しいサイトに誘われてアプリをインストールしたことにより、個人情報などを入力してしまうといった被害が考えられます。
実際、小中学生向けの学習アプリや人気ゲームの無料版に見せ掛けたウイルス入りのアプリをインストールさせて、スマホ内の情報を盗んだり、そこから詐欺につなげようとしたりする行為は後を絶ちません。
対策として、「アプリのインストールは親の前で」というルールを加え、決してお子さんに一任せず、一緒に考えながら可否を決めましょう。その際、公式ストア以外からのアプリのインストールは避けることで詐欺被害などからお子さんを守ることができます。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう