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「Fortnite」はフルHDで150fps超え! 3万円台に抑えられたエントリー向けGPU「Fighter AMD Radeon RX 6500 XT 4GB GDDR6」

2022年04月01日 13時00分更新

フルHDで快適なプレイを実現
GTX 1660に対して1割前後高い性能

 それでは、Fighter RX 6500 XTのパフォーマンスをテストで明らかにしていこう。今回は比較対象に、競合製品となる「GeForce GTX 1660」(以下、GTX 1660)を用意。グラフィックスドライバーには、最新バージョンとなる「AMD Software Adrenalin Edition 22.3.1」を使用した。

 まずは、定番ベンチマークツールの「3DMark」(Version 2.22.7334)から見ていくが、Fighter RX 6500 XTは「Fire Strike」で、GTX 1660に3~20%の差をつけた。とくに、ビデオメモリーを4GBしか持たないFighter RX 6500 XTが、3840×2160ドットでのテストとなるFire Strike Ultraで、GTX 1660に20%以上もの溝を空けている点はなかなか興味深い。

 これは、Fighter RX 6500 XTにおいて、3DMarkへの最適化が奏功しているということなのだろう。一方、DirectX 12のテストとなる「Time Spy」でも、Fighter RX 6500 XTはGTX 1660に9%弱の差をつけ、好調な結果を残している。

 では、実際のゲームではどうなのか、「バイオハザード ヴィレッジ」の結果に移ろう。ここで、グラフィックス自動設定から「バランス重視」プリセットを選択。そのうえで、ゲームをプレイし、その間のフレームレートを「CapFrameX」(Version 1.6.7)で取得した。なお、データ全体の1%となる1パーセンタイルフレームレートを最小フレームレートの代わりに使用し、グラフ中に限り「Minimum(1%)」と表記することをここで断っておく。

 さて、その結果だが、Fighter RX 6500 XTは、1920×1080ドットであれば、GTX 1660を平均フレームレートで約11%、1パーセンタイルフレームレートで約8%上回るパフォーマンスを発揮。とくに、1パーセンタイルフレームレートは100fpsに迫る勢いを見せており、ゲームの快適性に問題はまったくない。ただ、2560×1440ドット以上の解像度になると、ビデオメモリーが4GBしかない点がネックとなり、GTX 1660の後塵を拝してしまっている。

 続いて「Call of Duty: Warzone Pacific」では、「低」プリセットを選択したうえでゲームをプレイし、バイオハザード ヴィレッジと同様にCapFrameXでフレームレートを計測した。

 その結果だが、Fighter RX 6500 XTがすべての解像度でGTX 1660を安定して上回るパフォーマンスを発揮。とくに、1920×1080ドットでは両者の溝は24~28%にも達しており、Fighter RX 6500 XTの優位性はかなりのもの。同解像度であれば、Fighter RX 6500 XTは1パーセンタイルフレームレートが140fpsを上回っており、低プリセットといえども、かなり有利な立ち回りができることは間違いない。

 さすがに3840×2160ドットは荷が重すぎるが、2560×1440ドットであれば、1パーセンタイルフレームレートは100fps弱と、快適なプレイを実現している。

 DirectX 11ベースのゲームにおけるパフォーマンスはどの程度なのか、「Fortnite」の結果を見てみよう。ここでは、「中」プリセットに指定してゲームをプレイし、「Fraps」(Version 3.5.99)でフレームレートを取得している。ここでは、バイオハザード ヴィレッジと似た傾向を示しており、Fighter RX 6500 XTがGTX 1660を上回ったのは1920×1080ドットのみという結果になった。

 だが、同解像度では、Fighter RX 6500 XTの平均フレームレートは150fpsを超え、最小フレームレートも120fpsまでもう少しのところまで達している。Fighter RX 6500 XTとGTX 1660のどちらがより快適にプレイできるかは、この結果から一目瞭然だ。ただ、ビデオメモリーが4GBしかない点は大きな足かせになるようで、2560×1440ドット以上の解像度ではFighter RX 6500 XTのアドバンテージは失われている。

 最後に「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク」の結果を確認しておこう。ここでは、「標準品質(デスクトップPC」に設定してベンチマークを実行した。

 その結果だが、Fighter RX 6500 XTはGTX 1660に18~49%もの差をつけられる形となってしまった。これは、同ベンチマークがゲーム本編と同様にGeForceシリーズへの最適化が進んでいるためだ。とはいえ、Fighter RX 6500 XTは、1920×1080ドットであれば、スクウェア・エニックスが指標で最高評価とするスコア1万5000を超えており、快適なプレイが実現できそうだ。

実売価格は3万~3万3000円ほど
消費電力が低くサイズ面でも扱いやすいカード

 以上のテスト結果からわかるとおり、Fighter RX 6500 XTは、1920×1080ドットであれば多くのゲームが快適にプレイできる。しかも、Fighter RX 6500 XTの価格は、実売で3万円~3万3000円と非常にリーズナブル。ビデオカードの価格が高騰している昨今、エントリー向けとはいえ、この価格は魅力的なのは間違いない。

 電源ユニットのハードルが低く、コンパクトなサイズで扱いやすいFighter RX 6500 XTは、これからゲームを始めたいという人や、古いPCをアップグレードしたいという人に、おススメできるカードであるといえる。

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