荷室はそんなに広くない
フルフラットは可能だが車中泊は厳しい
気になる荷室ですが、後席の背もたれを立てた状態では、正直言ってかなり狭いという印象。背もたれを倒すと350リットルほどのフルフラットな空間が得られます。ちなみに350リットルは、トヨタの「ヤリスクロス」やHondaの「VEZEL」より少し広い程度、日産「キックス e-POWER」とほぼ同等といったところ。フルフラットなので車中泊できそうと思いきや、この状態では無理。でも運転席側の背もたれを倒した状態ならできるようで、ベッドクッションがオプションで用意されているようです。
ラゲッジスペースで注目すべき点はアクセサリーソケットを用意していること。キャンプに行く際、家庭用コンセントが使えるタイプの充電式電源を用意する方は多いかと思います。その際、運転席側から延々と充電ケーブルを伸ばさなくて済むのはうれしいところです。
4人乗りのジムニーシエラ。さっそく後席をチェックしてみましょう。ですが小柄なゆみちぃ部長をもってしても「ちょっと狭いですね」とのこと。前席を普通に座った状態で、4座のスポーツカーのように助手席の背もたれが後席シートにピタリとくっつく状況とまではいかないものの、男性が普通に座るのはちょっと困難。前席を相当前にもっていけば足元は快適なのですが、それは現実的ではないでしょう。乗降も含めて乗用するには難しいように感じました。
室内は質実剛健そのもの。いわゆる高級感というものとは縁遠いのですが、逆にそれが好印象。「かなり趣味性が高いインテリアですね」とゆみちぃ部長も妙に納得です。ドリンクホルダーはありますが、USB端子は一切ありません。これは運転席側も同じ。ナビから直接取り出したUSBケーブルが1本のみ! 国産車でここまで割り切った新型車を見るのは初めてかもしれません。スマホを充電したければ、アクセサリーソケットに充電器を刺し込め、ということでしょう。
運転席も基本的には必要なものしかないという割り切りっぷり。昨年9月に一部仕様変更をしたのですが、その内容は「スズキセーフティーサポート」装着車のみに装備していたオートライトシステムを、非装着車にも採用したほか、4段AT車に停車時アイドリングストップシステムを装備したということのみ。
運転席に座ったゆみちぃ部長は「視界は高めで広い感じがします」ということで、運転しやすそうという印象を抱いた様子。一方、サイドブレーキがレバー式なので、電子サイドに慣れた身にはちょっと辛いかも。華美な装飾がないので、女性にどのように映るだろうと思ったのですが「ここまで割り切ったことで、逆にオシャレという感じも受けますね」というわけで、試乗に移りましょう。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります