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IoT通信に必要な要素をいま改めて考えてみる

ソラコムの2人に聞いた そもそもIoTの通信ってなに?

2022年03月10日 10時00分更新

とりあえずSORACOM使えばつながるんじゃないの?という期待に応えたい

大谷:では、最後に最近のIoT通信のトレンドについてお聞かせください。

桶谷:直近増えたなと思うのは、AIカメラ「S+ Camera」を出していることもあるのですが、やはりカメラ関連の問い合わせですね。結果的にplan-DUやWi-Fiオプションなどの大容量アップロードに対応した通信契約や機能が求められている気がします。送るデータが大きくなったという傾向はありますね。

松下:あとは容量という観点とは真逆で、データサイズは小さいけれど回線の数が多いパターン。数千、数万の回線をAPIでまとめて管理するみたいな案件も持ち上がっているので、スケールメリットに気づくお客さまは増えてきた印象です。

大谷:数万というレベルだと、たとえばニチガスさんの事例とか。

松下:そうですね。あとは老朽化したインフラの監視や地震、水害などの災害対策で、なにかが起こった際にアラートを挙げるような用途は、通信の頻度が低いけど、センサーの数が多い。先日新たに加わった「planX3」という通信契約は、基本料が一月当たり1ドルで省電力LTE通信(LTE-M)に対応しており、あらゆる地域で数を展開したいといったご要望にもお応えしています。あとは「ポケトーク」や「ミクシィみまもりGPS」のようなコンシューマーデバイスは、やはり数が圧倒的に多いですね。

大谷:これって、スマホじゃない人が使う通信デバイスという点では、冒頭に話した「人のためのIT、モノのためのIoT」みたいな区分けではなく、両者の中間みたいな用途が増えてきたのかもしれません。

松下:そうですね。プレイヤーが広がった感じがします。

確かに「スマホでいいじゃん」という人は一定数いるのですが、スマホってもはや機能が多すぎて、学習コストが高くなっている。持っている人は多いけど、使いこなせる人は少ないと思うんです。だったら、単機能化した安価なデバイスのほうが間違いなくスケールメリットを出せるという市場が生まれています。この中から、IoT界のExcelや電子メールが登場することを強く願っています。

大谷:デバイスのニーズによって、最適な通信を考えていくと、いろいろな通信プランができるということですね。

松下:「どこで使われるかわからないからね」という問いに対して、「とりあえずSORACOMを選んでいれば、なんとかなるんじゃないの?」という期待に応えられるようにしていきたいですね。

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(提供:ソラコム)

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