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10~20代はスマホの電話機能よりLINE通話をよく使う

ウチの子が「通話=無料サービス」だと思い込み、固定電話で大変な事に!

2022年03月08日 09時00分更新

若年層はLINE通話の利用率のほうが高い

若者の9割、シニアでも半数以上がLINE通話経験者

 以前、固定電話は苦手だがLINE通話はつなぎっぱなしで使う10代の実態をお伝えしたことがある。では最近の10代の電話・通話利用実態はどうなっているのか。NTTドコモモバイル社会研究所の通話頻度と通話に利用するサービスに関する動向についての調査(2022年1月)を見ていこう。

 スマホ・ケータイで音声通話(ビデオ通話を含む)をする頻度について聞いたところ、すべての年代で1割以上が毎日通話していた。月1回以上音声通話をする人の割合でみると、30代が最も高く、次いで20代が高くなった。

 続いて、スマホ・ケータイで音声通話をする人を対象に、通話の際に利用しているサービスについて聞いたところ、すべての年代で約8割が携帯電話の通話機能を利用していた。

 一方で、若年層ほどLINE通話の利用率が高かった。特に、10~20代では約9割がLINE通話を利用し、LINE通話の利用率が携帯電話の通話機能の利用率を上回っていた。また、シニアでも5割以上の人がLINE通話を利用していた。LINE通話の浸透率がよくわかるだろう。

固定電話でも「つなぎっぱなし」

 LINE通話はデータ通信を利用して通話するため、Wi-Fiなどを利用する場合は通話料が無料となる。この「通話料が無料」という部分が人気となり、広い年代に利用が広がっていったのだ。

 一方、LINE通話が当たり前となりすぎて、「通話は無料」という感覚の若者が少なくないという。「娘が土日は彼氏とLINE通話でつなぎっぱなしで、寝ているときもつなぎっぱなしだから驚いた」と、ある女子高生の母親から聞いた。

 LINE通話が当たり前となりすぎて、感覚がずれてしまった子もいる。「子どもがLINE通話のつなぎっぱなしに慣れすぎて、このあいだゲームをしながら固定電話をつなぎっぱなしにしていた。電話代が大変なことになった」という話を聞いた。

 「通話は無料」という感覚の若者が増えてきた昨今、通話そのものに対する感覚も大きく移り変わっている。若者たちのこのような変化はしっかり理解しておくといいだろう。

著者紹介:高橋暁子
 ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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