アスキーは、AI、ウェアラブル、HR、ロボットにとどまらないさまざまな事業者が集結するビジネス交流イベント「JAPAN INNOVATION DAY 2022 by ASCII STARTUP」を3月11日(金)から3月18日(金曜日)にかけて開催します。3月18日に東京・赤坂の会場に出展する企業ブースの見どころをお届けします。
■■JAPAN INNOVATION DAY 2022 無料チケットはコチラから!■■
■■ Peatix | イベントレジスト ■■
教員の能力を拡張する教室センシング技術の開発
教育現場では、日々の学習の最後に学んだことを確認して次につなげる「振り返り」が日々行なわれている。この振り返りによって、個々の子どもの特性や学習の理解度に合わせた教育をしていくことが望ましいが、実際にはひとりの教師が授業をしながら、教室内のすべての子どもを観察することは難しい。また低年齢の子どもは成長の度合いがテスト結果に表れにくく、常日頃の行動観察に頼らなくてはならない。
玉川大学先進教育デザイン研究室では、この「振り返りの質」に着目し、個々の子どもの行動を把握するための行動センサーシステム「TAS1」を開発。視線の検出には、日本電機株式会社(NEC)バイオメトリクス研究所の技術を使用し、録画した映像から子どもの位置と視線を高精度で検出し、個々の子どもの行動分析を実現している。またAI技術で子どもの姿勢を計測し、何に興味をもっているか、その関心の強さの推定が可能だ。さらに、授業中に子どもの学習意欲に大きな変化があった際には、教師へアラートを通知する機能も備えている。
同大学の研究では、小学校低学年と幼稚園の教室にこの装置を設置して、子どもたちと教師のふるまいを定期的に記録して分析を行っている。その結果、各子どもの行動分析から個人の特性が推定できることと、ほかのすべての子どもの顔の向きから本来見るべき位置を推定し、それと比較することで各子どもの授業への参加状況を見える化できることがわかった。教師は各子どもの個性や学習状況を把握するとともに、自らの授業の振り返りも行なえる。
この方式はICT機器が十分に使えない小学低学年生には特に有効とされているが、もちろん高学年から大人まで年齢を問わず、受講者の学習意欲や集中度の把握に使える。個性を伸ばす教育や、より効果的な授業や講義をデザインするためのツールとして活用できそうだ。
3月18日開催「JAPAN INNOVATION DAY 2022 by ASCII STARTUP」の展示ブースでは、この教室センシング技術のほか、オンデマンド学習の質を向上させる技術を紹介。教育関係者だけでなく、企業研修の質の向上に関心のある方は、ぜひブースに立ち寄ってほしい。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります