人は選ぶが、ハマれば“当たり”と言える作品【まとめ】
発売前の印象はカジュアル系ダンジョンRPGと思っていたが、プレイしてみると意外に硬派なゲームシステムだと感じた。
カロリーと水分、時間経過と食材の鮮度といったリソース管理から、さまざまな効果がランダムで付く武器防具のハクスラ要素、主人公が死ぬと容赦なくレベル&所持品リセットなどなど、たっぷりと時間をかけてキャラ強化・ダンジョン攻略していく要素がこれでもかと詰まっている。1階層ごとのダンジョンがランダム生成で、飽きが来にくい点は◎。
また、バトル面でもそれこそ同社の「魔界戦記ディスガイア」シリーズのように、“普通ならやらないこと”を試してみると、意外な効果を発揮する場面もあった。それをかんがみても、非常にプレイヤーの試行錯誤欲を駆り立てる作品だと言える。
難易度はイージー、ノーマル、ハード、ナイトメアの4段階で、ゲーム開始時および拠点で任意に変更できる。難しいゲームが苦手な人は迷うことなくイージーを選択しよう。このゲーム、雑魚敵相手で普通に死ぬから!
ちなみに「料理人」は調理の上手さを示すスキルレベルが上がりやすく、いい効果の料理を作りやすいという特徴がある。冒険メシは本作の根幹をなすシステムなので、重視したい場合4人のうち1人は料理人を入れておくといい。
やや気になったのは、ストーリー性の薄さだろうか。作品自体が「もし冒険者がダンジョンで遭難したら」という状況の“生々しさ”を重視したものだと感じるので、キャラクター同士の友情! 恋愛! 裏切り! といったドラマチックな盛り上がりは望むべくもない気がする。
とはいえ、ゲームシステムはシビアかつ独創的で、いくらでも時間が吸い取られるドハマりゲーの類であることは間違いない。パン1個で満腹になる某武器商人が不思議なダンジョンに挑むゲームにハマっていた人や、アイテム界に潜って最強の武器を黙々と育てていたような人なら、存分に本作を楽しめるだろう。
このレビューを読んで少しでも気になった人は、まず無料の体験版(Switch/PS4で配信中)から本作に触れてみてほしい。正直かなり人は選ぶ作品だと思うので、そこから奥深い「冒険メシ」の沼へどっぷり浸かることになるかどうかは、キミ次第だ。
【ゲーム情報】
タイトル:屍喰らいの冒険メシ
ジャンル:サバイバルシミュレーションRPG
販売:日本一ソフトウェア
キャラクターデザイン:原田たけひと氏
プラットフォーム:PlayStation 4/Nintendo Switch
発売日:発売中(2022年1月27日)
価格:7678円(パッケージ版/ダウンロード版)
プレイ人数:1人
CERO:D(17歳以上対象)
©2022 Nippon Ichi Software, Inc.
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