キヤノンは1月19日に、フルサイズ・ミラーレスカメラ「EOS Rシリーズ」のシネマ対応モデル「EOS R5 C」を全世界同時発表した。
EOS R5の静止画性能に加え、最高8K60Pでの内部記録ができるのが特徴で、3月上旬に市場想定価格64万9000円(税込)にて発売の予定で、R5の現行価格プラス約14万円である。
3種のセンサーモードで
最高8K60PのRAW記録を実現
「EOS R5 C」は、フルサイズ・ミラーレスカメラ「EOS R5」に、「CINEMA EOS SYSTEM」の動画性能を組み込んだカメラで、ダイヤルでのモード切り替えにより使い分けることができるデジタルシネマカメラである。
搭載する撮像素子は、おなじみ「デュアルピクセルCMOS AF」対応の動画時最大約3540万画素、静止画時最大約4500万画素で、全画素が撮像と位相差AFの両方を兼ねるセンサーによって画面内縦横約80%の範囲内で高速のコンティニュアスAFが可能である。
静止画性能はEOS R5と同等で、電子シャッターではAF/AE 追従で最大毎秒20コマの撮影が可能だが、ボディ内手振れ補正機構は搭載していないのが最大の違いで、Photoモード時は手振れ補正なしとなる。
Videoモード時は、顔検出AFで頭部検出に加え、瞳検出にも対応。8Kのフルサイズ、5.9KのS35mm、2.9KのS16mmの各センサーモードがあり、高画質はHQ、通常画質のST、軽量のLTの3モードを搭載する。Cinema RAW Lightを最適化し、12bit化およびデータ効率化を実現している。
フルサイズのセンサーモードでは、8K60Pは2.6GbpsのCinema RAW LightのLTモードで記録となり、8K30Pは2.0GbpsのSTモードで記録する。XF-AVC(H.264)では、4K60Pで、MP4(HEVC)では8K30Pで、ともにYCC422/10bit記録が可能だ。また4K解像度では120Pの高速撮影ができる。
ボディデザインは吸気から排気までのエアフローと電子基板をそれぞれ独立させた新開発の放熱構造と、カメラ内の温度上昇を低減する放熱ファンの内蔵により、8Kでのノンストップ記録ができる。
記録はCFexpress カード(Type B)とSD メモリーカード(UHS-II 対応)のデュアルスロットを搭載。8KRAWの内蔵記録時でも、4K・「MP4」といった解像度やファイルフォーマットの異なる形式の映像を2枚のカードへそれぞれ同時に記録が可能。また、Timecode入出力端子の搭載により、複数カメラ間の同期が容易にできる。
最新の「EOS R3」と共通の新しいマルチアクセサリーシューを採用し、XLR端子を使用した4 チャンネルでのオーディオ収録が可能となっている。
サイズは142×101×111ミリと、R5から奥行きが23ミリ増えており、重量は本体のみで680グラムとR5から30グラムの増加となっている。
実機は2月24日から横浜で開催予定のカメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+2022」にて触ることができる。
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