みなさん、こんにちは!
横浜・八景島シーパラダイスの飼育員がお届けする「生きもの日記」。
第10回は「アクアミュージアム」でイルカやアザラシ、ホッキョクグマなどの海に住む哺乳類の飼育担当をしている藤代大亮がお伝えします。
前回の記事はこちら。
【連載】溢れる魅力!海のライオン・オタリア
※過去の連載記事はこちら:横浜・八景島シーパラダイスの飼育員生きもの日記
今回は、「飼育員だからこそ知っているセイウチの魅力」をご紹介します。
まずは、セイウチという動物について少しご紹介します。
過去の日記でご紹介した、アザラシやオタリアと同じ「鰭脚類(ききゃくるい・ひれあしるい)」の仲間になります。
鰭脚類の仲間を見分けるポイントは、耳たぶ(耳介)・歩き方・泳ぎ方の違いに大きな特徴があります。
〇耳たぶ(耳介)について
オタリアにはあって、アザラシやセイウチにはない。
〇歩き方について
オタリアやセイウチは後肢を使うが、アザラシは使わない。
〇泳ぎ方について
オタリアは主に前肢、アザラシは主に後肢、セイウチは両方を使う。
このような特徴があります。
皆さまもシーパラへお越しの際はよく観察してみてください。
では、アクアミュージアムの1階で生活している3頭(セイタ・ウチ・ピコ)の魅力に迫ります。
たくさんあるのですが、今回はその中から選りすぐりの4つをご紹介します。
ひとつめは、上の写真について… (シーパラスタッフ一押しの表情です)
私たちが飼育室に入ると、初めに鼻をいっぱいに膨らませて近付いて来てくれます。
息を吹きかけるまでそのまま待ってくれていて、これがあいさつになっているように感じます。
ちなみに上の写真はオスのセイタです。ウチとピコも同じように鼻を膨らませて近付いて来てくれるんです。
続いては2つめの魅力です。
3頭にあいさつをしたら、遊ぶ時間です。
それぞれがどんなものを欲しがっているのか探ります。
お水を欲しがるピコ!
何かを探しているようなウチに、おもちゃを与えてみると…
大きな氷を与えてみたら… 興味深々!!
このように私たちはセイウチたちとコミュニケーションをとります。
続いて3つめの魅力は、お食事についてです。
シーパラで一番大きな体のセイタは1日に30~40kgほどのお魚を食べています。
体が一番大きいだけあって、食べる量もシーパラで一番多い量を食べます。
現在はサバを三枚におろしたものを中心に与えており、枚数にするとなんと300枚以上!
これを1枚ずつ口元まで持って行くとトゥルンと吸い込むように食べます。
作るのは大変苦労しますが、美味しそうに食べてくれると嬉しくなります。
吸い込んだエサは、もぐもぐ噛まずにすべて飲み込んでしまいます。
では、口の中を覗いてみましょう!
歯は上下合わせて16本しか生えておりません。自然界では、固い貝の殻を割るときや捕まえた獲物を逃がさないために使っています。
続いてキバについてもご紹介します。
私たちにも生えている「犬歯」という歯が伸びたものがキバとなっています。
このキバは、天敵となるホッキョクグマと戦うときやメスを巡ってオス同士が戦うとき、海から陸や氷の上にあがる際の補助として使います。
海で子供のセイウチが分厚い氷の下に入り込んでしまった際に、大人たちがキバを使い、固く分厚い氷を割り助け出した目撃例もあります。
そして最後に4つめの魅力です。
夜になるとセイウチたちも眠ります。
開館中にはなかなか見ることのできない、セイウチの休んでいる姿はこんな感じです。
野生のセイウチも体を寄せ合い、お互いを確認しながら眠ります。
以上、飼育員目線からのセイウチの魅力をお伝えしました。
皆さまも動物たちの細かな部分をよく観察してみてください。
そして、皆さまが気付いた動物たちの魅力をぜひとも私にも教えてください!
次回は2月を予定しております。
横浜・八景島シーパラダイス
公式ウェブサイト:http://www.seaparadise.co.jp
1月31日(月)まで新春イベント開催中!
12月にご紹介したオタリアのレオが得意の書初めを披露しています
https://lovewalker.jp/elem/000/004/079/4079485/
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