みなさま、こんにちは。横浜髙島屋の店長をしております青木和宏です。
今回は、12月リニューアルオープン1周年を迎えたフーディーズポート2の和洋酒売場をご紹介していきます。
前回の記事はこちら。
■【連載】全国屈指の規模で展開する「大北海道展」。今年の注目はジャガイモとサーモン!
※過去の連載記事はこちら:LOVE YOKOHAMA! ヨコタカ店長が語る横浜の楽しみ方
「一日入り浸れるこんなの。。。」「広さ2倍!めちゃくそ広い!」「広くて楽しい」「ワインの品揃えすげえな」「リニューアルされて酒呑み天国になってる」「ほんとに素晴らしいから酒好きは行ったほうがいい」
いずれも昨年のリニュールオープン直後にSNSで見かけた書き込みです。フーディーズポート2オープンにあたっては、「百貨店の強み」である「編集力」「集積力」を最大限発揮することが大きなテーマであり、「酒」「ベーカリー」はその象徴として、取り組んできました。ベーカリースクエアが「パンのテーマパーク」と形容される一方、和洋酒売場が「酒呑み天国」と称されることは心血注いだ身としてこのうえなくうれしいです。
まずはその概要から。面積は2019年8月比で約2倍に拡大、ワインは約1,000種、日本酒約150蔵・約650種と圧巻のラインアップ、フードペアリングバーが併設されているのも特徴です。コンセプトは「発見・楽しい・伝える」で、「日本酒」「蒸留酒」「ワイン」「フードペアリングバー」「レ・カーヴ・ド・タイユヴァン横浜」の5つのゾーンで構成されていて、ビギナーからプロユースまで幅広くお応えしています。
では、アイテム別に見どころを紹介してまいりましょう。
日本酒がズラリと並ぶ中、このうちおよそ50は横浜髙島屋として特約店契約を結ぶ限定流通銘柄で、「獺祭」「醸し人九平次」「陸奥八仙」「宮寒梅」「大信州」「七田」「羽根屋」などが一堂に集います。中には全国の百貨店でも当店しか取り扱いのない限定銘柄もあります。「緑川」「清泉」「雨降」などを常設で扱っているのも大きな特徴です。もちろん、「泉橋酒造」や「大矢孝酒造」など地元神奈川県の7つの蔵元の品揃えにも力を入れています。
売場にお越しの際にぜひご覧いただきたいのが、奥にある日本酒セラー。最近はピンクやレッドのラベル、ラメを使ったキラキラのラベル、ワインボトルを使った日本酒なども増えていて、セラーを覗くだけでもとても楽しい気分になれます。山形県楯の川酒造のマスコットキャラクター「たてにゃんラベル」は毎回入荷後すぐに完売。同じく山形県「冨士酒造」が醸す銘柄「栄光冨士」は、毎月限定数量で月替わりの日本酒が入荷しますが、味わいもさることながら、その派手なラベルとクールなネーミングが注目を集めています。群馬県の「榮万寿」はワインボトル(750ml)に入れて販売、ワインのようにヴィンテージ展開を行う比較的珍しい酒蔵です。
いま人気上昇中なのが、スパークリング日本酒で、新潟県の銘酒「八海山」が醸す「瓶内二次発酵酒 あわ 八海山」、元祖甘口微発泡日本酒「一ノ蔵 すずね」、アラン・デュカスが山梨銘醸とコラボレーションした「Alain Ducasse Sparkling Sake」(アラン・デュカス スパークリング サケ)など、その数は20種類以上。女性に爆発的人気なのが、こちらも20種類以上を扱う日本酒リキュール。 「みぞれりんごの梅酒」「楯の川 子宝ヨーグルト」「アールグレイ香る紅茶酒」などは、日本酒ビギナーの方にもおすすめです。
日本酒の隣には、「横浜ビール」「横浜ベイブルーイング」「鎌倉ビール」「湘南ビール」「サンクトガーレン」など、神奈川県内の地ビールブランドも並びます。「ベーカリースクエア」の廃棄間近のパンで作った発泡酒「RE:BREAD」など、ここでしか買えない商品も要注目です。
続いては、約180種類の焼酎、約100種類のハードリカーをそろえた蒸留酒ゾーン。ここでは、注目のクラフトジンにもスポットを当て、髙島屋バイヤーの目利きによるオリジナルの国産ジンや焼酎(芋・麦・米・黒糖など)も拡充しています。
国産クラフトジンは、北海道から九州まで全国各地のご当地ボタニカルを原料に使用した個性豊かな約15種類を販売、北海道「積丹スピリット 火の帆」、京都「京都蒸溜所 季の美」、宮崎「尾鈴山蒸留所 OSUZU GIN」、熊本「高田酒造場 ジンジンジン」などの人気商品のほか、横浜髙島屋オリジナルも並んでいます。
焼酎は、鹿児島県内を中心に流通する定番の芋焼酎を中心に展開、森伊蔵を抽選販売しているのも髙島屋ならでは。また、近年では若年層をターゲットに、「フルーティー」「低アルコール」といった「飲みやすさ」を追求した新しい味わいの焼酎も拡大しています。ライチの香りが特徴的でフルーティーな風味の「だいやめ」、みずみずしい果実を感じる爽快な香りとラムネのような清涼感が特徴、ソーダ割りがオススメの「mimi(ミミ)」、トロピカルで華やかな甘い香りが特徴の低アルコール焼酎「伊佐小町」などは、その中でも特に人気の高い芋焼酎です。
ブームが続く中、注目が集まるウイスキーでは、ジャパニーズウイスキーのみならず、スコッチウイスキーの人気も急上昇しています。「オールドパー」「ジョニーウォーカー」等、バー定番のオフィシャルボトルはもちろん、「キングスバリー」「ハンターレイン」などのボトラーズブランドも幅広くラインアップ、コアなウイスキーファンのニーズにもお応えできるようにしています。最近は、「アラン」「グレンドロナック」「アンノック」ほか、スコットランドの小さな蒸溜所がつくるシングルモルトウイスキーも人気が高まっています。
お客様からとりわけ高い評価をいただいているのが、ワインの品揃えです。髙島屋が独占輸入販売権を持つ、「ブルゴーニュの至宝」と称賛される「ルロワ」をはじめ、ヨーロッパワインの充実も図っているほか、昨今注目を集めている「自然派ワイン」(約50種類)や「日本ワイン」(約50種類)なども豊富に取り揃えています。
自然派ワインでは、オーストリアの生産者「ピットナウアー」「ロイマー」、日本ワインでは「ココファームワイナリー」「タケダワイナリー」「ドメーヌテッタ」が人気急上昇中です。圧巻なのが、壁面で天井近くまで存在感を発するガラス張りのワインセラー。
評判が評判を呼び、遠方からのお客様も増えている横浜髙島屋の和洋酒売場。売場内には随所に楽しんでいただくためのしかけも施しています。ウイークリーコーナーでは、感染対策を講じながら試飲も行っています。日本酒、洋酒それぞれのゾーンには「家飲み需要」にもお応えする「ミニボトルコーナー」も設置、複数のお酒をお求めになり、ご家庭で飲み比べを楽しむお客様も多くなっています。ちなみに私は、獺祭、久保田、真澄のミニボトルを1本ずつ購入して「家飲み」するのが至福のときです。
また、売場内の照明ですが、実は1日に4段階で照度と色が切り替わるしくみになっています。午前中は明るく白っぽく、夜になるにつれてオレンジ色っぽいムードある照明でお買物気分を盛り上げています。売場には、日本酒利き酒師、焼酎利き酒師、ソムリエなど、酒類資格を保有した販売員が複数在籍しています。「今晩の夕食の〇〇にあわせて」「贈りものに」など、お気軽にご相談ください。
次回は、売場内に併設された2つのバーについてご紹介する予定です。
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