大きく値下がりしてコストパフォーマンスが急上昇中の
Core i7で組んでみた!
ここからは、Z690 PG Velocitaを使って実際に組んで、動作をチェックしていこう。Z690 PG Velocitaは、第12世代Core最上位のCore i9-12900K/KFを安心して組み合わせられる17フェーズの電源回路を搭載しているが、今回は大きく値下がりしてコスパ良好になっているCore i7-12700Kで組むことにした。
Core i7-12700Kは、前世代のCore i9を凌駕し、今世代のCore i9-12900K/KFほど冷却面を気にせずオッケーなのも魅力だ。
実際、ここでは多くのPCケースが対応する280mmラジエーターを採用するオールインワン水冷ユニットのCorsair「iCUE H115i ELITE CAPELLIX」を使っているが、CPUがフルロードされるシーンでもCPU温度は80度台と余裕があった。
テスト環境 | |
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CPU | Intel「Core i7-12700K」 (12コア/20スレッド、2.7~5.0GHz) |
CPUクーラー | Corsair「iCUE H115i ELITE CAPELLIX」 (簡易水冷、280mmラジエーター) |
マザーボード | ASRock「Z690 PG Velocita」 (Intel Z690、ATX) |
メモリー | Team「TED532G4800C40DC01」 (DDR5-4800 16GB×2) |
ビデオカード | Palit「GeForce RTX 3080 Ti GamingPro 12GB」 (GeForce RTX 3080 Ti、GDDR6X 12GB) |
SSD | Samsung「980 PRO MZ-V8P2T0B/IT」 (PCIe4.0 NVMe、2TB) |
電源ユニット | SUPER FLOWER「LEADEX VI PLATINUM PRO 1000W」 (80PLUS PLATINUM、1000W) |
OS | Windows 11 Pro 21H2 |
Z690 PG Velocita&Core i7マシンの性能をチェック
Core i7-12700Kを搭載したZ690 PG Velocitaの性能を見ていこう。
Core i7-12700Kの性能をしっかり引き出せる
CPUがフルロードされる「CINEBENCH R23」や、「Blender Open Data」、実際に「Adobe Photoshop」と「Adobe Lightroom Classic」を使って、クリエイティブ系の性能を計れるベンチマークの「UL Procyon」で、性能を見ていこう。
さっそく「CINEBENCH R23」を実行すると、スコアはMultiが2万2720、Singleが1916となった。さすがにMultiのスコアはCore i9-12900Kとは5000スコア近く引き離されるが、Singleは100前後のスコア差に収まっている。とはいえMultiスコアは、前世代最上位のCore i9-12000Kからは7000前後も伸ばす圧倒的性能を叩き出している。
また、「Z690 PG Riptide」のレビュー記事で検証したCore i5-12600KからはMultiスコアが5600もアップしている。ここ最近の値下がりもあり、Core i7-12700Kの1000円あたりのMultiスコア値は、人気のCore i5-12600Kにかなり近づいている。
続いて、3DCGアプリ「Blender」の公式ベンチマーク「Blender Open Data」(Blenderバージョン 2.93.1)をCPU処理で実行した結果が以下だ。傾向は「CINEBENCH R23」と同じで、処理時間は前世代Core i9から大幅に短縮しており、最も処理が重たい「victor」では2分近く早く処理が完了している。
最後はCPUがフルロードされるほどの高負荷ではないが、CPU性能が処理時間に影響する「Adobe Photoshop」と「Adobe Lightroom Classic」を実際に使って処理を行なう「UL Procyon」の写真編集系ベンチマーク「Photo Editing Benchmark」を実行してみた。
Photo Editing Benchmark scoreは、優秀と言える8000台後半となる8651を記録している。テストの処理行程をPhotoshopのみで行なうImage Retouchingが7651、Lightroom Classicも使いつつ行なった際のBatch Processingが9783と、両スコアも良好と言えるスコアになっている。
VRM冷却ファンで電源回路を超強力に冷やす
CPUがフルロードされる「CINEBENCH R23」実行時に、システム全体の消費電力が350W前後に達するCore i9-12900Kに比べれば電源回路への負荷は低いが、それでも消費電力は実測で265W前後になるCore i7-12700K&テスト環境。ここでは「CINEBENCH R23」を30分間実行した際の電源回路の温度をチェックしていこう。
テストは付属の30mmVRM冷却ファンを取り付け。回転数はリア側ヒートシンク内蔵の冷却ファンともども「Standard」に設定している。温度は「HWiNFO64 Pro」を利用して記録している。
室温18度前後かつオープンフレーム組み、そのうえVRM冷却ファン装備とあって、CPUがフルロードされシステム全体の消費電力が265W前後になる「CINEBENCH R23」実行時でも、温度は40度台とまったく不安を感じない温度になっている。CPUソケット周りに風の流れができない水冷CPUクーラーとの相性は良好になっている。
Core i7/i9のPC自作に断然おすすめできる1枚
将来性抜群なPCIe5.0×4に対応した「BLAZING M.2ソケット」に、基本を押さえた次世代ネットワークの2.5ギガビットLAN&Wi-Fi 6や、豊富なUSB3.2 Gen2ポートの搭載と、魅力十分なZ690 PG Velocita。
さらに17フェーズの堅牢な電源回路に、MTPが190Wになるとは言え、12コア/20スレッドのCore i7-12700Kがフルロードされた時も、40度台に抑えた冷却ファン装備のVRMヒートシンクと魅力が十分。この冬、最大性能を引き出したCore i9/i7&DDR5メモリーで組もうと思っている人は、検討する価値ありだ。
(提供:ASRock)
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