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【連載】保土ヶ谷区丼「じゃがいもにぎわい御膳」

2021年12月15日 13時30分更新

 皆さん、こんにちは! 横浜市役所レストラン「TSUBAKI食堂」オーナーシェフの椿 直樹です。今回もご覧いただきありがとうございます!

 前回の記事はこちら。
【連載】保土ヶ谷区丼「農家レストランのカラフル温野菜」

 ※過去の連載記事はこちら: 横浜18区の人とまちがつながるTUBAKI食堂 18区ものがたり

 保土ヶ谷区丼の後半(2021年12月16日[木]~12月30日[木])、そして今年最後の「横浜18区丼」は「じゃがいもにぎわい御膳」です!

 そもそも保土ヶ谷区でなぜ「じゃがいも?」と思いますよね。江戸時代末期、山梨県から持ち込まれた瓜蛙薯(じゃがたらいも)は当初、自家用として栽培されていたそうですが、保土ヶ谷区にあった農業試験場での研究が進み、どんどん生産が盛んになっていったそうです。そして、今の瀬谷区、旭区、南区でも栽培されるようになった「保土ヶ谷いも」はなんと保土ヶ谷駅から北海道をはじめとする全国へ出荷され、良質な種芋として有名になっていったそうです。

 すごくないですか!!

 じゃがいもと言えば、北海道のイメージが強いですが、実は保土ヶ谷から広まったとなると、保土ヶ谷生まれの私としては何か鼻高々な気分になります。

 さて、お料理の内容ですが、左上から時計回りに(加えました)

①ジャガキッズパープルの温玉添え (生産者 山本 諭氏)

 身は白く皮はうっすら紫がかっていて、滑らかな口あたりが特徴です。生産者の諭さんは、現代では非常にめずらしい引き売りの農家さんです。その昔、私の実家でも彼のお野菜を買っていたみたいです。

②きたあかりのコロッケ (生産者 田澤 仁氏)

 私が幼少の頃、岩崎町に大正屋というお肉屋さんがあり、そこの(1つ30円だったかな?)コロッケの再現を目指しました。が、しかし、昔から何度もチャレンジしていますが、どうしてもあの味にならない。今回もかなり近づきましたが、これがあの大正屋のコロッケだ!とはまだかな。あ、ですが、ほくほくの美味しいコロッケになりました。

③きたあかりのコンビーフ炒め

④きたあかりのガレット

⑤きたあかりのカムジャタン

 こちらは、神奈川県立商工高等学校の総合ビジネス科3年生の学生さんたちが、課題研究の授業で考案してくれました。カムジャタンは韓国料理でピリ辛な肉じゃがのイメージ。お肉はなんと和牛の中おちの部分を使います。

⑥シャドークイーンとノーザンルビーのポテトチップサラダ (生産者 矢野 輝氏)

 カタカナで難しい名前ですが、シャドークイーンは中が紫、ノーザンルビーは中がピンクっぽいお芋で、ポテトチップにすることで、よりカラフルに映えます。

 以上の6種のじゃがいも料理を御膳に盛り、東海道を往来する大名に献上するイメージで仕上げました。

 そして、さらに今回は箸袋にも注目してください。合同会社neco.sunさんが規格外の横浜野菜を絵の具に変化させて、その絵の具で描いたじゃがいものイラスト入りです。規格外野菜がアートになってよみがえる、まさにSDGsな取り組みにも注目してください。

 「じゃがいも」というテーマのもと、少し難しいかもと思いましたが、皆さんのおかげで素敵な「丼」に仕上がりました。「じゃがいもにぎわい御膳」をぜひ召し上がっていただき、保土ヶ谷から広がっていった「じゃがいも」たちに思いをはせてください。

 ということで、本年は大変お世話になり、ありがとうございました。

 つたない文章でしたが、楽しんでいただけましたでしょうか。

 来年1月は「神奈川区丼」からスタートします。

 少し早いですが、皆様にとって来年はどうぞ良い年になりますように。

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文/椿 直樹  

1967年生まれ。横浜野菜の魅力を広く伝えるため2003年「横浜野菜推進委員会」を設立。その取り組みが評価され2009年、神奈川県で初めて農林水産省「地産地消の仕事人」に認定される。好きな野菜は白菜、苦手な野菜はたくさん(笑)

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