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京都大学・プラットフォーム学連続セミナーVol.6「これからのエネルギーとプラットフォーム学」

【12月23日】アニメでエネルギーはどう描かれている?京大と東電、アニメ評論家が「エネルギーのこれから」を対話するセミナー開催

2021年12月10日 19時00分更新

 京都大学「社会を駆動するプラットフォーム学卓越大学院プログラム」では「プラットフォーム学連続セミナー」と題して、一般の方も無料参加できるオープンなオンラインセミナーを、プログラムの一環として毎月展開しており、2021年最終回となる第6回が12月23日に開催される。

 プラットフォーム学とは、情報学と複数領域を連携させて新しい価値創造を目指す学問領域で、京都大学のプラットフォーム学卓越大学院は、プラットフォーム学を扱った世界初をうたう大学院だ。

【参照記事】
謎の学術「プラットフォーム学」を始める京都大学、求む「世界でかませる人」

 これまでスマート農業/災害レジリエンス/スマート漁業/林業・森林生態系保全/医療を題材に京都大学の研究者らと各界の識者が対話を重ねており、今回はSDGsのゴール7「エネルギーをみんなに。そしてクリーンに」を見据えて、2050年のカーボンニュートラル達成へ向け、電力資源の持続可能性向上や新エネルギー研究開発の進捗や発展などがセミナーでは議論される予定。

 数年前は耳にする機会も少なかった「カーボンニュートラル」や「脱炭素社会」といった表現も、2050年実現へ向けた日本としての方針だけでなく、それに基づく各企業の取り組みや課題がいっそう具体的に聞かれるようになった本年。その中で「クリーンで安全な電力源の確保と利活用を目指す」と言葉にするのは簡単だが、我々の生活と切り離すことができないエネルギー資源のこれからは、経済や産業を含む広範な社会活動の維持・成長と併せて現実的に検討とアクションをする他ない社会課題であり、本当のところ日本がカーボンニュートラル実現を達成するには何をすべきなのかは、議論をするだけでも非常に複雑で繊細な要素を含んでいる。

 今回のセミナーでは電力資源や新エネルギーの現状と今後の発展可能性を東京電力の篠田氏から伺うと共に、分子微生物学において次世代水素触媒の未来に迫る京都大学・吉田教授の発想、更にはアニメ・特撮研究家の氷川氏に尋ねる映像作品などにおけるエネルギー資源の技術的な描写にもヒントを得ながら、社会課題へのアプローチを多角的に考察・検討するというプラットフォーム学的思考で、これからのエネルギーについてディスカッションが実施される。

 参加受付は開催前日の12月22日正午まで。エネルギー産業や再生可能エネルギー技術に興味をお持ちの方だけでなく、アニメ・特撮作品の技術的考証へ関心がある方にも気軽に参加いただきたい。

京都大学【プラットフォーム学連続セミナーVol.6】イベント詳細

・イベント名:これからのエネルギーとプラットフォーム学 ~カーボンニュートラル実現の「本当のところ」~
・開催:12月23日16時45分 〜 18時45分
・主催:京都大学プラットフォーム学卓越大学院
・協力:京大オリジナル株式会社、株式会社角川アスキー総合研究所
・事前応募制/オンラインセミナー(Zoomウェビナー)
・お申し込みはこちらから

登壇者一覧

東京電力ホールディングス株式会社 経営技術戦略研究所 経営戦略調査室 室長
篠田幸男 氏

1993年、東北大学工学部卒業、東京電力入社。2009年東京農工大学大学院博士後期課程修了、博士(工学)。同社研究所にてエネルギーシステムの最適化・環境性評価に関する研究、電気自動車の経済性・環境性評価に関する研究、将来エネルギーシステムに関する調査・検討に従事。2019年から現職。

アニメ・特撮研究家、明治大学大学院特任教授、特定非営利活動法人アニメ特撮アーカイブ機構(ATAC)副理事長
氷川竜介 氏

1958年兵庫県生まれ。東京工業大学卒業後、メーカー勤務を経て2001年に文筆家として独立。文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員、毎日映画コンクール審査委員、東京国際映画祭プログラミング・アドバイザーなどを歴任。日本SF作家クラブ会員。主な編著等:「20年目のザンボット3」(太田出版)、「日本特撮に関する調査報告書」「日本アニメーションガイド ロボットアニメ編」(文化庁)、「細田守の世界——希望と奇跡を生むアニメーション」(祥伝社)、「ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ」(カラー)。

京都大学農学研究科 応用生物科学専攻 海洋分子微生物学分野
吉田天士 教授

1970年兵庫県生まれ。京都大学農学部水産学科卒。赤潮藻類の毒合成酵素の発見により学位取得。1998年から福井県立大学着任。海洋微生物ウイルス学分野を立ち上げ、2008年より京都大学農学研究科応用生物科学専攻准教授、2019年より現職。海洋物質循環におけるウイルスの寄与解明に加え、水素生産能を有する一酸化炭素酸化菌の資源化に従事。

京都大学 プラットフォーム学卓越大学院 プログラムコーディネーター
原田博司 教授

京都大学情報学研究科教授。郵政省通信総合研究所(現 情報通信研究機構)を経て2014年より現職。5G、6G通信システム、IoT用通信システムの研究開発、標準化、実用化に従事。取得国内特許は250件以上。自身が開発したスマートメーター用無線システムWi-SUNは、全世界で数千万台導入されている。

 

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