山根博士のグロスマレビュー
折りたためてペン入力が快適な「Galaxy Z Fold3 5G」グローバル版を3ヵ月使った
ディスプレーを曲げて使えるフレックスモード
Galaxy Z Fold3 5Gのディスプレーは「半開き」「L字型」に開いて表示することでフレックスモードが利用できる。対応アプリに限るが、フレックスモードでは画面の半分をアプリの表示画面、もう半分をアプリのコントローラー画面表示にできるのだ。
たとえばカメラを起動して、本体を折り曲げてみる。すると上部側にはカメラのプレビュー、下部側にはシャッターボタンやモード切替ボタンが表示できる。このように置けば三脚いらずで小物の撮影などもできるのがGalaxy Z Fold3 5Gの便利なところ。屋外で集合写真を撮るときもこのスタイルで使うこともできる。
アルバムを開くと撮影した写真のサムネイルが表示される。指先でタッチしている部分を左右にスワイプして写真を切り替えて表示できる。なおこの状態で本体を完全に開けばフレックスモードが解除され、普通の大画面表示となる。このあたりもアプリによって使い分けると便利だ。
Galaxy Z Fold3 5G Flip Cover with PenとSペン
Galaxy Z Fold3 5Gには様々なカバー・ケースが販売されているのが、筆者が愛用しているのがGalaxy Z Fold3 5G Flip Cover with Penだ。これはフリップ式のカバーで、専用スタイラス「Sペン」が収納できる。Galaxy Z Fold3 5G Flip Cover with Penに付属のSペンは本機種専用で、Galaxy Noteシリーズなどとは互換性はない。両方で使いたい場合は切り替えスイッチで両対応となる「Sペン Pro」も販売されている。
Galaxy Z Fold3 5G Flip Cover with Penはカバーの外側、ヒンジ部分にSペンを収納する。そのため装着すると横幅が若干広くなる。また、たたんだときはペン収納部分があるため若干膨らんだ形状となる。
このふくらみが気になる人、またペンをあまり使わない人は、このカバーからSペン収納部分をスライド式で取り外すことができる。この外したペン収納部分はペンケースにもなっているのが優れた設計といえる。筆者がGalaxy Z Fold3 5G Flip Cover with Penをオススメする理由はこのあたりだ。
Galaxy Z Fold3 5G Flip Cover with Penを取り付けたまま本体を開くと、背面のヒンジ部分にペン収納部分が出っ張った格好となる。この状態で本体を持ってみると指先がひっかかり持ちやすくなる。「スマホリング」のように本体の落下防止とまではいかないが、カバーなしの状態よりも本体を保持しやすい。
一方、カバーを付けた状態で本体をテーブルの上などに置くと、ヒンジ部分がでっぱっているため本体が傾いてしまう。最初は「これは設計ミスではないか」と思ったのだが、実はこの状態で置くときは画面表示を90度回転させればいい。そうすると傾斜が付いた状態で表示されるので、テーブル上に置いたままでちょうど見やすい角度となるのだ。
このままペンを使ってアイディアやメモを書く時も使いやすい。これまでスマートフォンでペン入力を使わなかった人も、Galaxy Z Fold3 5GにGalaxy Z Fold3 5G Flip Cover with Penを取り付け、このスタイルで使ってみてほしい。筆者が一番使っている機能はこれで、Galaxy Z Fold3 5Gをデジタルノートとして活用している。
この形状からフレックスモードへの切り替えももちろん可能。Galaxy Z Fold3 5Gは高価な端末なのでケース類で保護したいと考える人は多いだろうが、ペンを活用するのであればGalaxy Z Fold3 5G Flip Cover with Penはお勧めだ。
【まとめ】折りたたみギミックばかりが注目されるが
そのギミックゆえの実用性が高い
「ディスプレーが折りたためる」というギミックばかりが注目されるGalaxy Z Fold3 5Gだが、実際に使ってみると実用性は非常に高いと感じられる。またSペンに対応しただけではなく、そのペンを収納できるカバーにも工夫が加えられている。今のスマートフォンに不満のある人、スマートフォンとタブレットの2台持ちが面倒な人には最適な製品だが、「スマートフォンだけあればいい」という人にとってはディスプレーを開くのが面倒と感じるだろう。Galaxy Z Fold3 5Gはユーザーを選ぶ製品でもあるのだ。興味ある人はぜひ実機に触れて自分の手で使い勝手を試してほしいと思う。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります