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ソフトバンク、和歌山の道の駅で災害時支援物資搬送のシステムや移動基地局を展示

2021年11月22日 10時00分更新

ドローンを使って避難所に運搬するシステムも!
キャリアの強味を活かしたソフトバンクの災害対策

 ソフトバンクは11月7日、和歌山県にある「道の駅すさみ」にて、ドローンを使った災害時支援物資搬送のシステムや移動基地局など、同社のICTによる災害対策の技術の展示を行なった。

和歌山県「道の駅すさみ」で、ソフトバンクほかが災害対策についての展示を実施

 今回の展示は、「世界津波の日」(11月5日)に合わせて開催され、ソフトバンクは「すさみスマートシティ推進コンソーシアム 防災ワーキンググループ」の幹事社として、同地区の災害時支援にたずさわっている。

 当日はドローンの飛行も予定されていたが、残念ながら悪天候のためにキャンセル。好天ならば、イームズロボティクスの自律飛行ドローンを使い、道が寸断され孤立したと想定する4km離れた避難所へ、道の駅からは「おにぎりや伊勢エビの味噌汁」、避難所からは「あまっている衣類」など搬送する予定だった。

イームズロボティクスの自律飛行ドローン

最大積載重量は9kg

ドローンで搬送予定だった、道の駅すさみの名物「おにぎりや伊勢エビの味噌汁」

4km離れた避難所へ搬送予定だったが、悪天候によりフライトは停止。今後の課題ともいえる

 災害時に重要となるのが、避難所との連携。今回はLINEを活用しており、LINEのアンケートにて物資過不足の申告を自治体の災害対策部署に報告できるようになっている。災害対策部署では、申告をデジタルデータとして管理できるため、支援物資の過不足を把握しやすく、よりスピーディーに発送手続きができるとのこと。

LINEのアンケートを使った連携システム

必要な物資などの申請ができる

災害対策センターからは、各避難所からの要請をまとめて管理可能

 また新型コロナウイルスの影響もあり、避難所がどのような状態か可視化することも課題となっている。そこで会場にはウフルが開発した「3密可視化システム」を展示。このシステムでは、CO2や温度、湿度、eTVOC(不快度)を系測位出来る環境センサーを使って、避難所が密になっていないか、環境に異変がないかを検知可能。

CO2や温度、湿度、eTVOC(不快度)を系測位出来る環境センサー

環境センサーのデータをもとに、避難所の状況をモニタリングできる

 検知した数値をもとに、避難所の換気を促したり、収容人数を調整したりできる。さらにデータはクラウド上で管理できるので、遠隔地からの確認や指示も可能となる。

 ウフルはこれらのデータをスマホ上でチェック可能な「災害ポータル」も展示。地図上に表示された避難所をタップすると、収容している人数や混雑しているかどうか、さらに給水施設や給電設備、シャワーが利用できるかどうか、といったことまでリアルタイムでわかるようになっている。

スマートフォンから避難所の施設内容や状況がわかる「災害ポータル」

 そのほか会場には、ソフトバンクの移動基地局や端末の充電設備などを展示。移動基地局は発電機能を装備した大型車で、今回は展示ということもあり、衛星通信用のパラボラアンテナと、4G LTE用のアンテナを装備した状態となっていた。通常はどちらかひとつとのこと。

大型車タイプの移動基地局

展示のためアンテナを2基搭載

移動基地局車内の発電機

ソフトバンクは移動基地局車や可搬型基地局あわせて約300台を有している

携帯電話やスマートフォンを最大20台まで同時充電可能なシステム

端子はmicroUSBで、アダプターを装着して接続する

水が循環する手洗いスタンド「WOTA」も展示

シャワータイプも設置されていた

 災害の多い日本は、こういった平時の備えが重要なポイント。さらに今回のように災害への取り組みが公開され、知識として理解しておくことで、いざというときにスムーズに活用できるわけだ。

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