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【連載】「アートでめぐる横浜18区」青葉区編 中島清之が愛した青葉区・恩田町

2021年11月19日 10時00分更新

 皆さん、こんにちは!

 大規模改修工事のため長期休館中の横浜美術館。

 休館中は、1989年の開館より長い間、市民の皆さまに親しまれてきた、横浜美術館コレクション(所蔵作品)の魅力や休館中の活動、リニューアルに向けての取り組みなどをさまざまな切り口でご紹介します。

横浜美術館コレクション×18区

 さて、横浜美術館のコレクションの中には横浜市内18区と関連する作品があるのをご存じですか?

 横浜の風景が描かれた作品、横浜出身の作家や横浜を拠点に制作活動にはげんだ作家の作品を所蔵しています。

 「横浜美術館コレクション×18区」では、横浜市内18区ゆかりの作品や作家についてご紹介します。

 今回は、青葉区ゆかりの画家・中島清之と彼が描いた《椿笑園の主達》についてのエピソードお伝えします。

中島清之《椿笑園の主達》/1970年/紙本着色/204.8×146.8cm/横浜美術館蔵

中島清之が愛した青葉区・恩田町

 中島清之(1899-1989)は京都に生まれ、16歳で横浜に移り住んだ画家です。

 1970年、長く家族と暮らした南区大岡を離れ、青葉区恩田町に転居し、最晩年まで同地で制作に打ち込みました。清之は豊かな竹林のある恩田の風景を愛し、毎日スケッチブックを抱えての散歩を欠かしませんでした。

 この絵のモデルは、清之が町内で親しく交流した鈴木憲一・小江夫妻。夫妻は芸術に造詣が深く、また世界中に新種を探しに行くほどの椿の愛好家で、自邸を「椿笑園(ちんしょうえん)」と呼んだそうです。この絵は、夫妻の夏の午後ののどかな時間を、手前の縁側にいる訪問者の視点でとらえています。部屋に差す光のまばゆさを強調するかのように、人物の輪郭には鮮やかなオレンジ色の絵具が効果的に使われています。

 青葉区に住まい、最晩年まで制作活動をつづけたと知ると、中島清之がぐっと身近な存在になりませんか。

 清之のほかの作品について知りたいと思ったかたは「コレクション検索」をチェックしてみてくださいね。

 また、横浜美術館では2015年に「横浜発 おもしろい画家:中島清之―日本画の迷宮」展を開催し、青年期から最晩年に至る清之の画業をたどりました。

▶企画展「横浜発 おもしろい画家:中島清之―日本画の迷宮」はこちら

横浜美術館スタッフが18区津々浦々にアートをお届け!
「横浜[出前]美術館」訪問記 ―イサム・ノグチと神奈川の関係は? その足跡をたどる。―

 横浜美術館は、休館中の間、学芸員やエデュケーター(教育普及担当)が美術館をとびだして、レクチャーや創作体験などを横浜市内18区にお届けします。その名も「横浜[出前]美術館」!

 第1弾は、青葉区の横浜市民ギャラリーあざみ野「あざみ野カレッジ」に、学芸員によるレクチャー「イサム・ノグチと神奈川」をお届けしました。

 「横浜[出前]美術館」訪問記では、その様子をレポートします。また講座参加者の皆さんに「みんなに伝えたい!わたしの街のいいところ」をきいてみました。今まで知らなかった新たな魅力が見つかるかもしれません!

「世界のイサム・ノグチと神奈川の深い縁」
講座名 :「イサム・ノグチと神奈川」
開催日時:2021年9月11日、14時~16時
開催場所:横浜市民ギャラリーあざみ野
講師  :中村尚明(横浜美術館主任学芸員)
参加人数:31名

 今回、会場となったのは青葉区にある横浜市民ギャラリーあざみ野。

 展示室やアトリエを市民利用の場として提供するほか、年に3回の企画展や、多彩なアトリエ講座、コンサートなどを企画実施している施設です。

 私たちが訪れた日はお天気もよくエントランスホールにはいってくるお日様がすごく気持ちよかったです。

 ちょうど貸出している展示室で展覧会が開催されていて、市民の方がたくさんいらっしゃり活気に溢れていました。横浜市民ギャラリーあざみ野が青葉区の文化芸術の拠点として親しまれているのを感じました。

 講座では、神奈川がイサム・ノグチと縁深い土地であることからノグチの足跡をたどりました。

 幼少期を過ごした茅ヶ崎や山手のインターナショナルスクール時代、アメリカの学校に通うため横浜港から渡米したエピソードをはじめ、戦後の1950年に再来日を果たしたノグチの川崎津田山の国立工芸指導所での作品制作、画家・猪熊弦一郎や建築家・谷口吉郎との交遊、藤沢(辻堂)での美術家・長谷川三郎との交流、鎌倉の北大路魯山人の星岡窯(せいこうよう)での作品制作と離れ家の住居兼アトリエで、歌手で女優の山口叔子と結婚生活を送ったエピソード、鎌倉近代美術館(現神奈川県立近代美術館)での個展などについてご紹介しました。

ノグチが手掛けた「こどもの国」児童遊園 設計当初の構想とは

 次にノグチが設計を手掛けた、青葉区奈良町にある「こどもの国」の児童遊園エリアについてお話しました。

 当初は、児童館、すべり台、二つのジャングルジム、原子部落やピラミッド、池、スケートリンク(夏は水遊び場)、花形砂場など計画されましたが、その一部が施工されるにとどまりました。

 今日残されているのは残念ながらその一部に過ぎません。マンジュウ山(現まるやま)、門と通路(現エントランス通路)、後年ノグチが寄贈したオクテトラはみることができますので、「こどもの国」を訪れた際には探してみてはいかがでしょうか。

 ノグチの構想が全て実現された児童遊園はどんなに凄かったことでしょう。想像しただけでも楽しい気持ちになります。

 横浜美術館では、《真夜中の太陽》や《三位一体》などイサム・ノグチの作品を6点所蔵しています。

 また2019年には「イサム・ノグチと長谷川三郎―変わるものと変わらざるもの」を、2006年には「イサム・ノグチ 世界とつながる彫刻」展を開催しました。

▶所蔵作品はこちら
▶企画展「イサム・ノグチと長谷川三郎―変わるものと変わらざるもの」はこちら
▶企画展「イサム・ノグチ 世界とつながる彫刻」はこちら(2006年展)

※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、ガイドラインを遵守した対策を講じた上で実施しています。

●「横浜[出前]美術館」開催予定の講座はこちら

18区の魅力発見! 講座参加者の皆さんにきいた「みんなに伝えたい!わたしの街のいいところ」

 横浜のことを知っているのは、よく訪れたり、住んでいる方々!

 講座参加者の皆さんの声から青葉区の魅力をご紹介します。

グルメも、自然も、歴史も、文化施設も。青葉区のおすすめスポット

・スイーツ・パンの激戦区。クノップウのかき氷、バボン、ベルグの4月、前田パンetc.幸せな気持ちになれる(青葉区在住、50代)
・青葉台に住んだことがありいい環境だった(北部4区外横浜市在住、70代)
・自然が多く住み易い街(青葉区在住、50代)
・國學院大學の遊歩道の先、元小野屋食堂の女店主の週3回営業中の「からあげ」屋。新石川/「ツインピークス」のアメリカンチェリーパイがたべられる「トルバドール」新石川(青葉区在住、50代)
・寺家ふるさと村秋に開催される寺家回廊はこのエリアに住むアーティストの作品が紹介されたり交流できるイベント。田んぼアートもおもしろい。地元のアートイベントとして楽しみにしています。(青葉区在住、50代)
・首都圏へのアクセスが良く、生活圏として利便性に秀れている。にもかかわらず、自然が豊かで文化施設が多い。(青葉区在住、50代)
・ふる里村(寺家町)(青葉区在住、70代)

――みなさんもぜひ青葉区を訪れてみてくださいね――

この記事は下記を元に再編集されました
https://yokohama-art-museum.note.jp/n/n11641d809d38

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