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最新Core i9も冷やしきれる? ROGの水冷CPUクーラー「ROG RYUJIN II」シリーズでチェック

2021年11月17日 11時00分更新

文● 松野将太 編集●ASCII
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 11月4日、Intelの第12世代Coreプロセッサー(コードネーム:Alder Lake-S)が発売されたのは周知の通りだ。前世代を大きく引き離す優れた性能面も注目のトピックではあるが、もうひとつ話題になっているのが”発熱”の問題だ。ゲームやクリエイティブアプリなどの負荷が高い状態では総じてCPU温度が高くなりがちで、特に最上位の「Core i9-12900K」に関しては、ハイエンドCPUクーラーを使っても最大90度を超えるほどの高温になることも珍しくない。CPUソケットが大型の「LGA 1700」に変わったこともあって、あらたに高級CPUクーラーを用意するというユーザーも多いだろう。

 ASUSが9月にリリース済みのオールインワン水冷CPUクーラー「ROG RYUJIN II」シリーズは、まさにそんなユーザーにうってつけの高級モデルだ。この記事では「ROG RYUJIN II 360」および「ROG RYUJIN II 240」のサンプルを紹介するとともに、実際に第12世代Core プロセッサーで動作させてみた結果を紹介しよう。

ヘッド部分の3.5インチ液晶ディスプレーは情報表示のカスタマイズも可能

「ROG RYUJIN II 240」実売価格3万6800円前後

 「ROG RYUJIN II」シリーズは、ASUSが2018年にリリースした高級水冷クーラー「ROG RYUJIN」の後継にあたる製品だ。水冷ヘッド部分に小型の液晶ディスプレーを内蔵した個性的なデザインを引き継ぎつつ、液晶ディスプレーのサイズを3.5インチに大型化し、定評のあるNoctua製のラジエーターファンを採用するなど、各部をブラッシュアップしている。

 ラインアップは240mmクラスのラジエーターを採用した「ROG RYUJIN II 240」および360mmクラス採用の「ROG RYUJIN II 360」の2モデル。どちらも先に述べた通りLGA 1700ソケットに対応しているほか、LGA 1150、1151、1152、1155、1156、1200、2011、2011 v3、2066といった主要なIntelプラットフォームに加え、Socket AM4およびTR4のAMDプラットフォームにも対応している。

特徴的な水冷ヘッド部分。天面のディスプレーは3.5インチサイズで、水冷ヘッドに内蔵されるものとしては史上最大クラスの大きさだ

ASUSの専用ユーティリティ「Armoury Crate」からディスプレーの表示情報を変更できる

プリセットのイメージのほか、CPU温度のモニタリング情報なども表示可能

通電時の様子。初期状態ではプリセットのアニメーションが流れる

CPU温度を表示。サイドパネルが強化ガラス製のPCなどで動作テストなどをする際には役立ちそうだ

時間の表示も可能。AM/PM表示と24時間表示のどちらにも対応している

「Armoury Crate」からはファンコントロールも可能

 本製品の大きな特徴と言えるのは、やはり天面に3.5インチ液晶ディスプレーを備える水冷ヘッド部分だろう。従来製品よりもディスプレーが大型化したことで、よりインパクトのある外観を実現。ディスプレーの表示情報はASUSの専用ユーティリティ「Armoury Crate」から変更可能で、プリセットのイメージ画像や映像の表示はもちろん、CPU温度などのモニタリング情報、時刻などを表示できる。さらにJPEGファイルやGIFファイルを用意すれば、オリジナルのアニメーションを表示可能だ。ちなみに「Armoury Crate」からは、後述する内蔵ファンやラジエーターファンの回転数の設定も可能なため、ダウンロードして活用するといいだろう。

ヘッド内部にはAsetek製のポンプに加え、小型ファンを内蔵している

外装を外すことで実際にファンを確認できる。こちらは手軽に取り外し可能だ

 また、ヘッドの内部には第7世代のAsetek製内蔵ポンプに加え、60mm径の空冷ファンを搭載しているのもポイント。CPUそのものの冷却はもちろん、ソケット周りのVRMやM.2スロットなど、コンポーネント周辺にまでエアフローを確保することで、より安定した動作を可能にしているとのこと。水と空気の2段構えで、強力な冷却システムを構築しているわけだ。

「ROG RYUJIN II 240」は240mmラジエーターに2つのファンを装着する

「ROG RYUJIN II 360」実売価格4万5800円前後。こちらはラジエーターがより大きく、同梱されるNoctua製ファンを3つ装着する

付属のAIOファンコントローラー。ヘッドとケーブルで接続することで、ファンヘッダーとARGBヘッダーを増設可能だ

 「ROG RYUJIN II 240」と「ROG RYUJIN II 360」の違いはラジエーター部分で、「ROG RYUJIN II 240」が約幅272×奥行121×高さ27mm、「ROG RYUJIN II 360」が約幅394×奥行121×高さ27mmサイズのラジエーターを採用している。「ROG RYUJIN II 240」が2連ファン、「ROG RYUJIN II 360」が3連ファンを搭載することになるが、ラジエーター用のファンにはNoctua製のIndustrial PPC Fanを同梱しているのも魅力のひとつだ。また、水冷ヘッドに接続する付属AIOファンコントローラーを活用すれば、4つの4pinファンヘッダーと4つのARGBヘッダーを追加で利用できる。見栄えのするLEDストリップなどと組み合わせ、ライトアップしたPCを組み上げる用途でも利便性は高いだろう。

より手ごろな選択肢「ROG STRIX LC II 360 ARGB」も

「ROG STRIX LC II 360 ARGB」。実売価格3万2800円前後

 「ROG RYUJIN II」シリーズはハイエンドゲーマーや自作PCユーザー向け製品だが、メインストリームに近いゲーマ―向けには「ROG STRIX LC II 360 ARGB」が用意されている。LGA 1700向けのリテンションキットが付属することもあり、問題なく第12世代Coreプロセッサーと組み合わせ可能だ。

 こちらはRYUJIN IIシリーズのように水冷ヘッド部分のディスプレーやポンプ内蔵ファンは備えていないものの、ラジエーターファンとしてアドレサブルRGB LED対応ファンを同梱。さらにヘッド部分には発光するROGロゴを配置するなど、見栄えのインパクトの強さはRYUJIN IIに劣らない。

 機能的にはシンプルだが、実売価格は3万2800円前後と、同クラスの「ROG RYUJIN II 360」に比べれば1万円以上安価になるという点に魅力を感じるユーザーもいるだろう。コストを抑えるなら本製品を、より高機能な製品を望むのであれば「ROG RYUJIN II」を選ぶのがいいかもしれない。

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