前年モデルの「AQUOS zero5 basic」に近い性能
性能面を確認すると、SoCはクアルコム製の「Snapdragon 750G」で、メモリーは8GB、ストレージは128GB。microSDで1TBまでのストレージ増設も可能だ。なお、Snapdragon 750Gは前機種の「AQUOS zero5 basic」など2020年のミドルハイクラスモデルに多く採用されていた「Snapdragon 765G」より、やや下の性能という位置付けのようだ。
実際にゲームで確認してみると、「PUBG Mobile」のグラフィック設定はクオリティーが「HD」でフレーム設定が「高」までと、やはりSnapdragon 765G搭載機種と同等かやや低めといったところ。一方で「原神」はデフォルトのグラフィック設定が「低」と共通している。
もちろん従来のAQUOS zeroシリーズ同様、ディスプレーには有機ELを採用しており、ゲームプレイを快適にする機能を取りそろえた「ゲーミングメニュー」や、ゲームアプリを登録することでリフレッシュレート最大240Hz駆動が可能になる「ハイレスポンスモード」なども用意。ゲームを楽しみやすい環境は整えられれているのだが、性能面に加え本体のデザインやカラーリングがより幅広い層を狙うものになったこともあって、従来のAQUOS zeroシリーズよりもゲーミング関連のアピールが弱まっているのは気になる。
一方でバッテリーはこれだけの軽さを実現しながらも、AQUOS zero5 basicとほぼ同等の4010mAhと、大容量のものを搭載しているのはうれしい。IP68の防水性能やFeliCaももちろん搭載されており、日常使いに十分な性能を持つことは確かだ。
モバイル通信に関しては販売するキャリアによって仕様が異なるのだが、今回借用したソフトバンク版は物理SIMだけでなくeSIMもサポートしており、5Gの対応周波数帯は3.7GHz帯(n77/n78)と28GHz帯(n257)、そして1.7GHz帯(n3)と700MHz帯(n28)。ミリ波に加えソフトバンクが4Gから転用した周波数帯もカバーしていることから、かなり幅広いシーンで5Gの利用が可能だ。
【まとめ】「軽さは正義」だが
シリーズの位置付けがやや曖昧に
まとめると、AQUOS zero6は非常に軽量で持ちやすく、カメラやベースの性能も比較的充実していることから、日常使いにはかなり満足できるスマートフォンといえるだろう。ミドルハイクラスということもあって今回借用したソフトバンク版のオンラインショップでの価格は7万4880円とやや高めだが、実際に使用してみての満足感は高いといえる。
ただこれまでAQUOS zeroシリーズの特徴でもあった、自社製有機ELディスプレーの搭載という特徴がほかのAQUOSシリーズにも広まってしまったこと、そしてチップセットなどゲーミングに関する性能がやや抑えられ、目立たなくなってしまったことからAQUOS zeroシリーズの個性や立ち位置が見えにくくなってしまったのは悩ましいところでもある。そしてやはり、Googleアシスタントキーの配置は再考を願いたい。
シャープ「AQUOS zero6」の主なスペック | |
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ディスプレー | 6.4型有機EL(19.5:9) |
画面解像度 | 1080×2340ドット |
サイズ | 約73×158×7.9mm |
重量 | 約146g |
CPU | Snapdragon 750 5G 2.2GHz+1.8GHz (オクタコア) |
内蔵メモリー | 8GB |
内蔵ストレージ | 128GB |
外部ストレージ | microSD |
OS | Android 11 |
無線LAN | IEEE802.11ac |
5G | Sub 6+ミリ波(au以外) |
カメラ | アウト:約4800万画素 +約800万画素(超広角) +約800万画素(光学2倍) /イン:約1260万画素 |
バッテリー容量 | 4010mAh |
FeliCa/NFC | ○/○ |
防水/防塵 | ○/○(IPX5,8/IP6X) |
生体認証 | ○(画面内指紋、顔) |
カラバリ | ブラック、ホワイト、パープル(au以外) |
取り扱い | au、ソフトバンク、楽天モバイル |
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