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自社開発SoC搭載で「グーグル伝道師」としての力を増したPixel 6シリーズ

2021年10月21日 12時00分更新

 グーグルの発表会を見はじめてすぐに感じたのは、2つの製品の違いのわかりやすさだ。「Pixel 6」「Pixel 6 Pro」という2つの製品名を見れば、Pixelシリーズ6世代目の製品であり、Proが上位モデルということが誰にでもわかるだろう。たとえば、一世代前の製品「Pixel 5」「Pixel 5a 5G」の名前を聞いて違いがわかる人がどれくらいいるだろうか? Pixel 6とPixel 6 Proはカメラやディスプレー性能をうまく作り分け、それぞれの価格も他社の製品と比べると相応レベルと感じられる。Proという上位モデルの存在を明確にしたことで、Pixel 6シリーズへ興味を持つ人が増えるのではないだろうか。

2つの製品がわかりやすくなった点が一番の評価点だ

 Pixel 6シリーズの新機能の一つ一つは実はすでにほかのスマートフォンで実現されているものもある。たとえば写真のオブジェクト消去機能はすでにファーウェイが数年前に実現した。だがPixel 6シリーズは、Tensorチップを搭載したことで各社のハイエンドスマートフォンが独自に実装してきた新しい機能をすべて利用できるようになると感じさせてくれる。コンピュテーショナルフォトグラフィーの開発に注力してきたグーグル自らがチップセットを開発したことで、ハードウェアの進化の先にある「アプリケーションやサービスのさらなる進化」が期待できそうだ。

Tensorチップセットの可能性を感じられた

 PixelシリーズはAndroidのリファレンスモデルではなく、グーグルの最新技術(特にソフトウェアやサービス)を真っ先に消費者へ伝える「グーグルの伝道師」とも言える製品だ。発表会ではニューヨークの新しいグーグルストアの店内の紹介もされていた。オンライン発表会を見終わった後、その店内でPixel 6を手にしてカメラや新機能を試してみたいと思ってしまった。Pixel 6シリーズでどれくらい日々の生活が楽しく便利になるのか、ぜひ製品を入手して使ってみたいものだ。

ニューヨークのGoogleストアでPixel 6を体験してみたい

筆者紹介───山根康宏

 香港在住の携帯電話研究家。一企業の香港駐在員時代に海外携帯電話に興 味を持ち、2003年に独立。アジアを中心とした海外の携帯電話市場の状況や 海外から見た日本の携帯電話市場についてなど、海外の視点からコラムや記 事を日本のメディアに執筆するほか、コンサルティング活動も行う。携帯/SIM カードコレクターとしても知られ、所有する海外端末数は1500台以上(2019年7月時点)。

山根博士のオフィシャルサイト

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