MediaTekは15日、メディア向けの説明会を開催。同日発売のNECプラットフォームズ製モバイルルーターに、同社の5Gチップセット「MediaTek T750」が初採用されたことを紹介した。
MediaTekはファブレス半導体メーカーの大手として、スマートフォンやフィーチャーフォン用のチップセットのほか、ARMベースのChromebook、Androidタブレット、音声アシスタントデバイス、Wi-Fiルーター、スマートテレビ、光学ドライブ/BDプレイヤーといった分野でもシェアトップに立っている。
5Gスマートフォン用のチップセット(Dimensityシリーズ)においても、先行したクアルコム/アップルと近いレベルにまでシェアを拡大。国内でもドコモ「Galaxy A22」、ソフトバンク「Redmi Note 9T」など、3大キャリアで搭載モデルがリリースされるなど、エントリークラスの5Gスマホの広がりとともに存在感を増している。
スマートフォン用チップセットのみならず、5G単体のモデムもノートPCやIoT機器への組み込みなどで需要が高まっているという。今回開発したT750はCPUを内蔵し、5G対応のモバイル/据置ルーターなどに用いることが想定されたチップで、初採用製品がNECプラットフォームズが開発し、UQコミュニケーションズ/KDDIから発売される「Speed Wi-Fi 5G X11」「Speed Wi-Fi HOME 5G L12」となる。また来年以降、Atermブランドの5Gデータ通信機器でも採用が予定されている。
そのT750の構成は、Cortex-A55の4コアCPUやサブ6対応の5Gモデムに加え、デュアルバンド&4×4 MIMOのWi-Fi 6、2.5Gbps対応SGMIIへの2.5GbE PHYやGbEスイッチの接続、外部ディスプレー出力などをサポートし、7nmプロセスで製造。コンパクトで高性能な5Gルーターを開発できるとしている。
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