週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Xアイコン
  • RSSフィード

全機種1億画素カメラを搭載! モトローラの5Gカメラフォン「edge 20シリーズ」に注目

2021年10月16日 12時00分更新

2021年秋冬のモトローラ主力モデル「edge 20シリーズ」

 日本では9月末に「moto g50 5G」を発売したモトローラ。3万円台ながらも5G対応、4800万画素カメラと5000mAhバッテリーも搭載するコストパフォーマンスの高い製品です。5Gスマートフォンも安価な製品が出てきていますが、もはや各メーカーの主力製品は5G対応が当たり前になっています。

 moto g50 5Gは海外では8月に発表されましたが、この夏のモトローラはそれと前後するように新しい5Gスマートフォンラインナップ「Motorola edge 20シリーズ」5機種をグローバルで順次発売しました。このedge 20シリーズは派生モデルも含めて5機種が出ていますが、なんとすべての製品が1億800万画素カメラを搭載。edge 20シリーズはモトローラのカメラフォンシリーズなのです。

edge 20は全モデルが1億800万画素カメラを搭載する

 edge 20シリーズは5機種で共通の部材を使うことでコストダウンをしています。メインカメラの1億800万画素だけではなく、フロントカメラの3200万画素も全機種共通。さらにディスプレーも4機種が6.7型(2400×1080ドット)の有機ELを搭載しています。指紋認証は5機種とも側面の電源ボタンに内蔵です。なお、ほかのディスプレーサイズのモデルが欲しい人は「Gシリーズ」や「Eシリーズ」を選べばいいわけですね。

 最上位モデルのedge 20 Proは1億800万画素+1600万画素超広角+800万画素ペリスコープ5倍望遠というカメラの組み合わせ。デジタルで50倍の撮影も可能です。バッテリーは4500mAh、メモリーは12GB+256GBの構成で699ユーロ、約9万1000円。価格はかなりアグレッシブに攻めています。

edge 20 Pro。四角いカメラはペリスコープカメラだ

 シリーズ中核モデルのedge 20は、edge 20 Proのカメラのうち5倍望遠を光学3倍望遠に落とした製品。チップセットはSnapdragon 778Gでメモリーは8GB+128GB、バッテリーは4000mAhです。499ユーロなので約6万5000円です。望遠はそこそこで十分、重いゲームもやらないのならば十分でしょうね。

中核モデルのedge 20

 一方、edge 20 Fusionはインド向けのモデル。そのため価格は21499ルピー、約3万2000円とかなり安くなっています。edge 20 Pro、edge 20と同じディスプレーに1億800万画素カメラを搭載していますが、チップセットをMediaTekのDimensity 800U、カメラも超広角は800万画素、もう1つは200万画素の深度測定とかなりスペックを落としました。メモリー構成は6GB+128GB、バッテリーは5000mAhと多めにしています。この価格で最高画質のカメラが手に入るとなれば、インドで勢いのあるシャオミの好敵手になれそうです。

edge 20 Fusionはインド向けに価格を下げながらも1億800万画素カメラを搭載する

 インド以外の市場で、低価格モデルとして販売されるのが「edge 20 Lite」。本体デザインはedge 20 Fusionと同等で、バッテリーも同じ5000mAhを搭載。チップセットはMediaTekのDimensity 720でメモリー構成は8GB+128GBとやや増量。価格は369ユーロ、約4万8000円です。スペックを考えるとedge 20 Fusionに近い価格くら異にしてほしかったところもありますが、そのあたりは「G」「E」などほかのラインナップとの兼ね合いもあるのでしょう。

edge 20 Fusionの兄弟モデル、edge 20 Lite

 ところでモトローラと言えばアメリカでも多数の製品を出していますが、今回のedge 20シリーズは投入されません。そのかわり「edge (2021)」というモデル名で、edge 20シリーズと共通スペックを持つモデルが発売されました。カッコがついているのは過去に「edge(2020)」というモデルを販売したからです。

 このモデルだけディスプレーはほかの4モデルとサイズ・解像度は同じながら液晶になっています。チップセットはSnapdragon 778G、カメラ性能はedge 20 Lite、edge 20 Fusionと同じですが、デザインは縦に3つならべてちょっと異なる印象です。バッテリーも5000mAhを搭載、メモリーは8GB+256GBの構成で599ドル、約6万7000円です。

アメリカ向けの姉妹機であるedge(2021)

 こうして派生モデルを多数投入するのは、強気の攻めをすることでユーザー数拡大を狙っているからでしょう。特にモトローラの強い中南米では、2020年の各社のスマートフォン出荷数でサムスンが1位(40.5%)、モトローラ2位(18.5%)、ファーウェイ3位(7.5%)、シャオミ4位(6.2%)、LGが5位(4.2%)でした。このうちファーウェイは新製品を思うように出せず、LGは撤退。この2社分を足すと11.7%となり、これを残りのメーカーが奪おうと躍起になっています。

中南米市場のスマートフォン出荷量シェア(カウンターポイント)

 中国メーカーの力が年々増しているスマートフォン市場で、老舗メーカーであるモトローラに元気があることは頼もしい限り。これからも多数の製品展開で日本を含む各国市場をにぎわせてほしいですね。

山根博士のオフィシャルサイト

「スマホ好き」を名乗るなら絶対に読むべき
山根博士の新連載がASCII倶楽部で好評連載中!

 長年、自らの足で携帯業界を取材しつづけている山根博士が、栄枯盛衰を解説。アスキーの連載「山根博士の海外モバイル通信」が世界のモバイルの「いま」と「未来」に関するものならば、ASCII倶楽部の「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」は、モバイルの「過去」を知るための新連載!

 「アップルも最初は試行錯誤していた」「ノキアはなぜ、モバイルの王者の座を降りたのか」──熟練のガジェットマニアならなつかしく、若いモバイラーなら逆に新鮮。「スマホ」を語る上で絶対に必要な業界の歴史を山根博士と振り返りましょう!

→ASCII倶楽部「スマホメーカー栄枯盛衰~山根博士の携帯大辞典」を読む

ASCII倶楽部は、ASCIIが提供する会員サービスです。有料会員に登録すると、 会員限定の連載記事、特集企画が読めるようになるほか、過去の映像企画のアーカイブ閲覧、編集部員の生の声を掲載する会員限定メルマガの受信もできるようになります。さらに、電子雑誌「週刊アスキー」がバックナンバーを含めてブラウザー上で読み放題になるサービスも展開中です。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事