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全盲のeスポーツ選手が活躍する「ePARA」の活動内容を聞いてきた

2021年09月29日 19時00分更新

文● 宮里圭介 編集●ASCII
提供: サイコム

バリアフリーeスポーツを通じたそれぞれの思いと
今後への意気込み

 最後に、今後どんなことを取り組んでいきたいのかや、読者に伝えたいことなどを伺ったので、それを掲載してまとめとしたい。

 「なおやさん、たまさんが活躍している姿を、ぜひ見て欲しいです。「障害者なのに頑張っているのがすごい、応援してほしい」というのではなく、そもそもがスゴイ人達なんです。それをみんなが知らないだけで。こういう人は沢山いますので、障害という一面だけで評価されてしまう世の中を変えられればいいな、と考えています」(加藤氏)

 「ePARAでは営業の仕事や、海外の方とのやりとりもしていますが、信用して任せてもらえなければ、こんな色々なことはできなかったでしょう。障害者として活躍していかないと、今の社会風潮って全然変わらないと思うんですよね。そういう意味では、なおやさんや私がやってることは、社会的な意義があるかな、と。これからも、どんどん実績を作っていかなければなと思っています」(たま氏)

 「先のプロダクトキーの話もそうなのですが、言えば変わるかもしれないけど「そういう仕様なのかな」と自分の中で諦めていたことが沢山あります。鉄拳7でルームに入るには、見える人のサポートが必要だというのも、そうですね。ただ、プレイヤーは一人で戦わないとだめでしょ、という思いがずっとあって。こういったところを、ePARAの加藤さんとひとつずつ変えていけたらなと考えています」(なおや氏)

 実はこのコメントをもらっている最中に教えてもらったのが、なおやさんの夢……というか野望として、「下段ガードして反撃する」というのがあるという話。

 健常者であれば画面を見て判断できるのだが、鉄拳7ではしゃがみ動作に音がないため、相手が下段攻撃をしてくるかどうか、予測するしかない。

 「これが的確にできるようになったら、めっちゃかっこいいなって」(なおや氏)

 もちろん、やり込んで肌感覚としてできるようになるのもかっこいいが、ゲーム側で効果音を追加してくれれば、ただの予測ではなく、精度の高い操作へとつながる。こういった要望などを、メーカーに伝えるといったこともしていきたいとのことだった。

 「ハッキリ決まった予定ではないですが、できればePARA所属のPCを使用しているeスポーツプレイヤー(アクティブなメンバーで30名ほど)、全員にPCを提供したいと考えています。全員に提供できる企業はなかなかないと思っているので、そこはなんとか、頑張って調整したいですね。

 「やっぱり、なんだかんだでPCが必要になることが多いんですよ。音声読み上げソフトとかDiscordとか、そういったツールを使うことになるので。その部分で、少しでもウチが力になれれば、取り組んでいる人たちの応援ができればな、と考えています。「一緒に明るい未来を作りたい」ですね」(山田氏)

(提供:サイコム)

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