バッテリー駆動時間も申し分なし
最後に、モバイルノートPCとして重要な指標であるバッテリー駆動時間をチェックしてみた。チェックにはPCMark 10に用意されているバッテリー駆動時間検証ベンチマーク「PCMark 10 Battery Profile」の「Modern Office」を利用し、ディスプレイのバックライト輝度を50、Windowsの省電力設定を「バランス」、電源モードを「より良いバッテリー」に設定して計測してみた。
結果は下に示したとおりで10時間を超える駆動時間が記録された。ThinkPad T14 Gen2 (AMD搭載)公称のバッテリー駆動時間は最大約16.9時間とされているため、テストではやや短いと感じるかもしれない。しかし公称の駆動時間は、ディスプレイの輝度をほぼ最低にするなど、プロセッサーへの負荷も減らして計測した結果のため、実際に利用する場合よりもかなり長い時間を要することがほとんどだ。
それに対しPCMark 10のバッテリーベンチマークは実際のビジネスシーンでの処理を考慮した負荷をかけつつテストしており、ほぼ実利用に即した結果と言える。それで10時間を超える駆動時間が計測できたということは、ほぼまる1日中外出先でPCを利用する場合でも、バッテリーが足りなくなる場面はほぼないと考えられる。
これだけの長時間駆動が可能なのも、Ryzen 5 5650Uが電力効率に優れ、高い処理能力を発揮しつつ低消費電力で動作するためだ。この省電力性に優れるという特徴も、Ryzen 5000シリーズを搭載するノートPCが増えている要因となっているのは間違いないだろう。
Windows 11レディの優れたセキュリティー性
ビジネスで利用するモバイル向けノートPCは、性能だけでなく優れたセキュリティー性も求められる。そして、その点もRyzen 5000シリーズなら全く問題がない。
マイクロソフトは、PCを安全に利用するための高度なセキュリティー基準「Secured-core PC」を定めている。Secured-core PCでは、BOISからOSまで、多岐に渡るセキュリティー性能の基準が定められており、それに準拠したPCであればビジネスシーンでも優れた信頼性や安全性を実現できるとしている。例えば、Secured-core PCではTPM 2.0準拠のセキュリティーチップの搭載や、UEFI、セキュアブートの採用などが義務づけられている。
そして、その高いセキュリティー基準は10月に登場予定となっている最新Windows「Windos 11」にも受け継がれており、定められたセキュリティー基準を満たしていないPCではWindows 11へのアップグレードが行なえなくなっている。
しかし、Ryzen 5000シリーズ搭載ノートPCならその点も安心だ。なぜならRyzen 5000シリーズはSecured-core PCの基準を満たす機能を搭載しているからだ。例えばTPM 2.0準拠のセキュリティーチップ同等機能をRyzen 5000シリーズは内蔵しているため、搭載PCでは別置TPM 2.0チップの搭載が不要。もちろん、その他のセキュリティー機能にも対応しているため、Ryzen 5000シリーズ搭載PCではSecured-core PCの基準を満たす優れたセキュリティー機能を実現できる。
そのため、Ryzen 5000シリーズ搭載ノートPCなら、ビジネス利用でも安心なセキュリティー性を確保できるだけでなく、Windows 11へのアップグレードも全く問題がない。
AMD Ryzen 5000シリーズ搭載ノートPCはコスパ最強!
このようにRyzen 5000シリーズ搭載ノートPCは競合CPU搭載ノートPCと比べて高い処理能力を発揮するのはもちろん、バッテリー駆動時間にも優れ、万全なセキュリティー性が確保されていることが分かってもらえたと思う。しかも、今回取り上げたThinkPad T14 Gen2 (AMD)のように、Ryzen搭載モデルは、競合CPU搭載モデルよりも安価に購入できることがほとんどのため、コストパフォーマンスは非常に優れると言える。
ThinkPad T14 Gen2 (AMD搭載)に限らず、今後、AMD Ryzen搭載ノートPCがさらに増える勢いはとどまらず、ノートPCの定番プロセッサーとして定着していきそうだ。そして、高性能なノートPCをお手軽に購入できるという意味でも、AMD Ryzenシリーズの躍進に期待したい。
(提供:日本AMD)
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