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RDNA 2世代のプロ向けGPU「Radeon PRO W6600」を試す

2021年09月22日 11時00分更新

 RadeonのイメージカラーといえばAMDが買収したATI Technologiesのコーポレートカラーであった“赤”だ。だがAMDがワークステーション向けに開発している「Radeon PRO」ファミリーのイメージカラーは“青”なのだ。

 そして2021年夏、AMDはRDNA 2ベースのワークステーション向けGPU「Radeon PRO W6000」シリーズをリリースした。いわば業務用のGPUであるため普通のパーツショップで簡単に買えるものではないが、今回はW6000シリーズの最新モデル「Radeon PRO W6600(以降PRO W6600と略)」を検証する機会に恵まれた。

 ゲーミング向けビデオカードを見慣れた身にとっては、Radeon PRO W6600の姿は鮮烈だ。補助電源コネクター(6ピン)がカードの後部から横に出るように配置され、カード自体も1スロットで収まるスリムな設計になっている。

 今回はこのPRO W6600のパフォーマンスを簡単ではあるが検証することにしたい。

今回お借りしたRadeon PRO W6600カード。1スロットで収まるスリムなクーラーはたった1基のブロワーファンで冷却する。コンシューマー向けカードでは今や絶対にお目にかかれない仕様だ

PRO W6600の正面。今のインテルの青とは違う、深みのある青が美しい

1スロット仕様なのでとにかく薄い。これでちゃんと冷えるかは後ほど検証しよう

カード裏側は基板が剥き出しなのは業務用カードによくある仕様(大風量ファンの風をガンガン当てて冷やすのが前提)。基板そのものは小さく、ブロワーファンのモーターがある場所は完全にファンだけのハウジングになっている

補助電源コネクターは6ピンで、カードの後部に実装されている。コンシューマー用カードだと上に付くのが普通だが、ワークステーション用だとこちらが一般的

映像出力はDisplayPortのみ4系統。プロ向けなのでHDMI出力は不要と割り切った構成だ。上位モデルであるPRO W6800はMini DisplayPort×6構成である点を考えると、こちらの方が使いやすい

RX 6600 XTよりも若干CU数が少ない

 ワークステーション用Radeonとは何だろうという方向けに解説しておくと、普通のRadeonと設計的に何か特別なものがある訳ではない。今回のPRO W6600は先日販売が開始されたRX 6600 XTの設計を踏襲している。

 即ちハードウェアによるレイトレーシング処理、Infinity Cacheの存在、PCI Express Gen4対応といったRDNA 2由来の特徴は全て継承し、さらにメモリーバス幅128bitやPCI Expressはx8でリンクするといったRX 6600 XTの特徴も共通だ。

 VRAM搭載量はGDDR6で8GBという部分はRX 6600 XTと共通だが、GDDR6のデータレートは14Gbpsとやや大人しい。シリーズ最上位GPUであるPRO W6800のVRAMは32GBと大容量であるが、メインストリームのPRO W6600は8GBにとどまっているのが少々残念だ。

 また、描画パフォーマンスを大きく左右するCU(Compute Unit)数を見るとRX 6600 XTが32基なのに対し、PRO W6600は28基と若干減らされている。TDP130W枠に収めるための措置ではないかと考えられる。前述のVRAMのデータレートと合わせて考えると、GPUとしての描画性能は基本的にRX 6600 XTの方が優れているといえる。

Radeon PRO W6600と、その近傍の製品のスペック

「GPU-Z」でPRO W6600の情報を拾ってみた。兄弟分であるRX 6600 XTと同様にPCI ExpressのリンクはGen4のx8になっている

Radeon PROシリーズのドライバーはコンシューマー向けRadeonとは別のものが用意されている。図はPRO W6600用環境でのRadeon設定

コンシューマー向けRadeon Softwareでは「VRR(先日までFreeSyncと表記されていたもの)」が「Adaptive Sync」に、「Virtual Super Resolution」が「Radeon Pro Image Boost」と言い換えられている

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