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Bluetoothでロスレス伝送が可能になる、aptX Lossless

2021年09月06日 13時00分更新

 クアルコムがBluetoothの新しい高音質コーデックとして「aptX Lossless」を発表した。今年遅くには利用可能になるとしている。

 aptX Losslessは先日発表されたクアルコムの「Snapdragon Sound」の一部となる。Snapdragon Soundとは対応機器間で高音質再生が可能となる規格であり、aptX Losslessは圧縮/解凍によるデータの欠損がない、ロスレス方式の伝送手段を提供することになる。aptX LosslessはCD品質の44.1kHz/16bitの音源まで対応し、再生する音源がロスレスであれば自動的にロスレス伝送が選ばれるという。

 aptX LosslessはaptX Adaptiveの技術に加え、クアルコム独自の「Bluetooth High Speed Link Technology」を用いている。電波状況に応じて140kbpsまでビットレートをスケールダウンし、安定性を重視した伝送も可能だという。また、劣化を許容すれば、96kHz/24bitの伝送も可能だという。これは以前クアルコムが発表したaptXの拡張機能のことを指すと思われる。aptX Losslessが従来のクアルコム技術の延長であることを伺わせる。

 Apple Musicなどのロスレス配信が話題になっている。aptX Losslessを利用すれば完全ワイヤレスイヤホンを使ったロスレス伝送が可能になる。ただ、現時点でアップルはクアルコムのBluetoothチップを採用していないため、残念ながらそれはAndroidスマホに限られ、iPhoneで使用できないだろう。

 Apple Musicのロスレス配信をAirPodsなど楽しみたいという人も多いだろうが、その問題を解決するためにはアップル自身の努力も必要だ。その努力にも期待したい。

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