2021年8月、AMDはミドルレンジ向けの新型GPU「Radeon RX 6600 XT」(以下、RX 6600 XT)を発売した。このRX 6600 XTは、RDNA 2アーキテクチャーを採用したミドルレンジ向けモデルで、比較的購入しやすい最新世代のGPUとして市場の注目度は高い。
今回取り上げるASUSの「ROG-STRIX-RX6600XT-O8G-GAMING」(以下、STRIX-RX6600XT-GAMING)は、GPUにそのRX 6600 XTを採用した製品だ。最新GPUを採用した人気のSTRIXシリーズは、果たしてどの程度のパフォーマンスを発揮するのだろうか。実際にゲームをプレイし、そのポテンシャルを確かめてみたい。
ブーストクロックは2607MHzに向上
3つの動作モードが利用可能
まずは、STRIX-RX6600XT-GAMINGの動作クロック設定から紹介していこう。STRIX-RX6600XT-GAMINGはゲームクロックが2428MHz、ブーストクロックが2607MHzで、これは前者が69MHz、後者が18MHz引き上げられている。なお、メモリークロックは16Gbpsで、こちらはリファレンスから変わりはない。
さらに、STRIX-RX6600XT-GAMINGでは、付属アプリケーションの「GPU Tweak II」(Version 2.3.5.0)により、「OC mode」「Gaming mode」「Silent mode」の3つの動作モードが利用可能だ。工場出荷時設定はGaming modeで、その際の動作クロック設定は前述のとおり。
OC modeに変更すると、ゲームクロックが2448MHzに上昇する。また、ブーストクロックは同社のWebサイトでは2607MHzとされているが、実際に試してみるとGPU-Z読みで2674MHzと表示された。一方、Silent modeの動作クロック設定は公開されていないものの、GPU Tweak IIの表記ではブーストクロックが20MHz低下し、Power Targetが94%に抑えられている。なお、動作モードに関わらずメモリークロックは16Gbpsから変わりはない。
また、GPU Tweak IIを用いることで、ブーストクロックは1MHz刻みで2402~2906MHzに設定できるほか、メモリークロックを4Mbps刻みで14.4~17.6Gbpsに変更可能だ。さらに、GPUコア電圧は1mV刻みで762~1150mVに設定できるようになっている。
そのほか、STRIX-RX6600XT-GAMINGではPモードとQモードの2つのvBIOSを搭載している。工場出荷時設定はPモードで、Qモードに切り替えることで、Power Targetとファンの回転数制御が抑えられ、低消費電力かつ高い静音性が実現する。なお、vBIOSの切り替えは、カード側面のブラケット寄りに実装されたディップスイッチで行なう。
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