週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

災害防止のための地方自治体の情報収集・分析をAIで支援

アラヤ、河川の水位を推定するAIモデルを構築

2021年08月24日 09時00分更新

 アラヤは2021年8月6日、栃木市において実施した防災分野における実証実験に技術協力をしたと発表。4Kカメラを用いた河川の監視カメラ画像から、河川の水位を推定するAI(人工知能)のモデル構築をし、±3.6cmの誤差での水位の推定を実現した。

 同実証実験は、2020年9月18日に総務省の「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証に係る防災分野におけるローカル5G等の技術的条件等に関する調査検討の請負(防災業務の高度化及び迅速な住民避難行動の実現)」事業に選定され、株式会社地域ワイヤレスジャパンとケーブルテレビ株式会社が主体となり実施したもの。

 

 意味的領域分割モデルという、ピクセル単位で何が写っているかを分類する深層ニューラルネットワークの技術を活用。河川を写した画像内から「水面」が写る領域を認識し、その水面状態の時に水位がいくつかを推定した。

 また実写画像をベースにしてさまざまな水位の状態を再現したCG画像を制作しデータを増強することで、高精度なAIモデル構築を実現。これにより、ほかの地点や他の河川にも適用しやすく汎化性の向上を達成したという。

3つの地点で実証実験を実施し、2地点でそれぞれ、±3.6cm、±3.74cmの誤差で水位の推定に成功した。また、残りの1地点については±15.32cmの誤差であり、精度低下の要因を特定(夜間における光量不足)し、課題解決手法に関する示唆を得る結果になった。

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります