品切れ中のソニーの完全ワイヤレスイヤフォン「WF-1000XM4」を前モデルと徹底比較
売れ切れ続出も納得のクオリティー!
ソニーのワイヤレスイヤフォン「WF-1000XM4」
ソニーの完全ワイヤレスイヤフォン「WF-1000XM4」が6月25日に発売されてから、すでに1ヵ月以上が経過していますが、記事執筆時点(7月下旬)でいまだ通販サイトの多くでは品切れが続いています。というわけで、いまだ本製品を手にできていない方のために、今回は前モデル「WF-1000XM3」との徹底比較レビューをお届けいたします。
まず新旧モデルのスペックを下記にまとめてみました
ここが進化した5つのポイント
今回は進化点が多岐に渡っていますが、そのなかでも特に重要なポイントは下記の5点だと筆者は考えます。
- 充電ケースの小型化
- IPX4相当の防滴性能
- ワイヤレス充電への対応
- ノイズアイソレーションイヤーピースの採用
- LDACコーデックへの対応
最大の進化点と感じたのが、充電ケースの小型化。筆者は充電ケースをジーンズの前ポケットに入れて持ち歩きたいのですが、WF-1000XM3の充電ケースは実測78.9×54.0×28.7mmと大きすぎたため、やむなくナップザックのポケットに入れていました。そして結局、出し入れが面倒で、外出時は「AirPods Pro」を使うようになりました。しかし、WF-1000XM4は充電ケースが大幅に小型化されました。正直、この1点だけでも新型に買い換えていたと思います。
ふたつ目の推しポイントは、IPX4相当の防滴性能。この時期に出歩くとどうしても汗がにじみ出てきますが、WF-1000XM3は防滴非対応で、ちょっと不安。その点、WF-1000XM4はAirPods Proと同様にIPX4相当の防滴性能を実現しているので、多少の汗、雨なら安心して利用できます。
ただし「音導管、通気孔、マイク穴を除く」とされているので過信は禁物。個人的にはジムなどで常用する完全ワイヤレスイヤフォンなら、IP55相当の防水・防塵性能を備える「WF-SP800N」(直販価格2万6400円)をオススメします。アークサポーターを利用できるので、耳から外れにくいというメリットもあります。
地味にうれしいのがワイヤレス充電への対応。充電パッドの上を自宅やオフィスでの定位置にしておけば、まったく充電を意識することなく使えます。また、スマートフォンが他端末への充電に対応していれば、外出先でスマートに充電させることが可能です。
それにしても、ワイヤレス充電対応製品が増えて充電パッドが足りなくなってきましたね。Xiaomiの「小米多线圈无线快充板」(599元/約1万200円)が日本でも発売されることを期待したいところです。
4つ目はノイズアイソレーションイヤーピースの採用。WF-1000XM4は、BluetoothSoCと高音質ノイズキャンセリングプロセッサーをワンチップに統合した「統合プロセッサーV1」、磁石体積を拡大して、可動性を高めた振動板を採用した専用設計6mmドライバーユニットなどによりノイズキャンセリング性能が向上していると謳われていますが、一番効果が大きかったのはノイズアイソレーションイヤーピースではないかと。
ノイズアイソレーションイヤーピースは単体で購入可能。Walkman WSシリーズ、スポーツモデルなどのアークサポーター付属モデルを除くすべてのソニーのインイヤーイヤフォンに対応しているので、ノイズキャンセリング性能の向上だけが目的のWF-1000XM3ユーザーさんなら、まずはノイズアイソレーションイヤーピース「EP-NI1000S/M/L」(直販価格1980円)を購入するだけで幸せになれるはずです。
最後に挙げたのがLDACコーデックへの対応。今回はソニーの「NW-ZX507」と組み合わせて聴いてみましたが、完全ワイヤレスイヤフォンのなかでは抜群にいい音だと感じました。音自体はWF-1000XM3でもかなり満足していましたが、それを大きく超えてきたというのが率直な感想です。もちろん、有線接続と同等の音質とはいきませんが、ケーブルを挿したり、シュア掛けしたりといった手間を考えると、WF-1000XM4は素早く高音質に浸れて、ケーブルにも煩わされなくてよいなあと思いました。
品切れ中の本製品を軽々しく「オススメ」とは言いにくいのですが、前モデルから大幅にアップグレードしたことは間違いありません。記事執筆時点でソニーストアでは、ブラックが6週間以上、プラチナシルバーが4週間以上待つことになると告知されていますが、待つだけの価値は十分あると思います。
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