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【連載】横浜中華街で絶対に外さない店選びのコツ

2021年08月02日 15時30分更新

 前回のコラムで、中華街全域でのワクチン接種の話をさせていただきました。お陰様で無事にワクチンは確保できたと厚生労働省から連絡がありました。納品スケジュールが詰まっているようなので、僕らが計画していたよりは接種開始が多少は遅れますが、確保ができたことに安堵しています。

※過去の連載記事はこちら:横浜中華街流行通信~地元発のディープな街歩き~

 さてさて、今回はガラッと話を変えて、横浜中華街での店選びについてお話ししたいと思います。

 「中華街って店がたくさんありすぎて、どの店に入ったらいいのか、わからない」

 そんな風に思ったことがありませんか?

 そんなあなたに朗報です。もう店選びに悩むことはありません。下調べも必要なく、おいしい店を見分ける「コツ」を伝授⁉します。しかも、このコツは知らない別の街に行っても活用することができます。

 ただしこれは、僕の個人的な意見なので、参考程度に見てください。

 皆さんは知らない街に行ってどのようにして店を選んでいますか?

 僕だったら、まずその土地に行ったことのある人を探し、その人に聞いたりします。

 あとはグルメサイトとかアプリとか見ますかね。Google先生に教えてもらったりもします。

 ここ横浜中華街では、店選びも大変です。

 店の数がハンパないですからね。ここまで同業種が所せましと並んでいる街も少ないのではないでしょうか?

 現在、横浜中華街には500店以上が店を構えていると言われています。そのうち半分以上が飲食関係です。そして、横浜中華街の中にある店は、5年で2/3が入れ替わるとも言われています。「この前行ったあの店」に再び訪れようとした時に、なくなっていた…、ということだって珍しいことではありません。

 意外に思われるかもしれませんが、この街は地価が高いのです。横浜中華街の真ん中・メイン通りである中華街大通りの家賃や地価は、都内の一等地と同じくらいのレベルなのだそうですよ。ですから、高い家賃を払い続けるのもラクじゃない、この街で続けて行くことって、本当に大変なのです。

 もしこの記事を読んでいるあなたが横浜中華街に来てくださったとして、立ち止まって雑誌やスマホで店を探していたら、もう大変。呼び込みの人たちに声を掛けられて、店選びに集中することはできません(笑)。数多あるグルメサイトの評価を調べたりするのも、結構時間がかかったりしますよね…。

 さてさて、前置きが長くなりましたが、そういうことをしないでも、おいしい店を選ぶ方法があるんです!

 何度も書きますが、これは僕なりに発見した方法なので、すべての方に当てはまるとは思いません。例外だって、もちろんあると思います。

 僕の方法では、いくつかポイントがありますので、一つずつご説明していきますね。

ボス流、横浜中華街でおいしい店に出会う技

◎「店構え」を見る

 建物の雰囲気や、看板などを眺めていると、古くからある店とそうでない店の見分けがつくと思います。先ほども書いたように、横浜中華街は生存競争が激しい街ですから、店を構えたとして長く続けて行くのは大変です。長く続いているということは、それだけ常連さんがいるということ。グルメサイトの評価が高かったとしても、多くの常連さんから親しまれることにつながるとは限りません。長年営業していて、常連さんが通う店はそれだけ信頼性が高いということです。おいしくないわけがありません。

◎メニューの数も重要

 中華料理って、ものすごくたくさん種類があるんです。前菜からはじまり、点心類、麺飯類、メインディッシュ、デザートまで、実にたくさんあります。これらすべてを短い時間に提供するのも、簡単なことではありません。メニューがたくさんあればいいということではありません。むしろ逆なんです! 僕はあえてメニューが少ない店に足を運びます。もっとお話しするなら、メニューが少ないというよりも、「名物メニュー」がある店に入ります。何が名物かは、メニューや店頭をよく観察してみると自然とわかるものです。

 大型店ならまだしも、小さな店は、たくさんのメニューを限られた料理人で作るのは困難です。実は、中華料理ってソースが命! このソースってそれぞれの料理によって異なります。調味料や香辛料、乾物など、たくさんの具材を用意しておいて、具材を炒めながらその店独自のスープにとろみを付けて炒めたり、煮込んだりしていきます。小さな店で限られたスペースのキッチンで、シェフが数人しかいないのに、100や200のメニューを作ることは不可能です。

 ではどうするか? …。そこは察してください(笑)。

 でもそうした「テクニック」が必ずしも悪いとは限りません。中華の厨房は一番鍋、二番鍋、三番鍋…と料理長から見習いまで、たくさんの料理人が鍋を振ります。当然、鍋を振るう人によって、多少味が異なってくることも少なくはありません。調理をする人によって味のバラつきをなくし、いつ訪れても味が安定しているということも大切です。その店でしか味わえない何かを味わいたかったら、メニューを注意深く観察して見てください。メニューをあえて店の外に掲出していない店も、まれにあります。メニューを出してないのに客が入っているようだったら、その店は「アタリ」です!

◎料理人が通う店

 最後に、料理人が集まる店は間違いがありません。料理のプロが行くということは料理人も認める味であるということです。またコストパフォーマンスが高いということでもあります。ではどうやって料理人が集まる店を探すのかって? それは、あなたが入った店で料理人の方に聞いて見てください!

 上記の写真とは違うのですが、雨の中華街の写真です。

 領域展開!!(笑)

 さて今回の#ボス飯です

 「翡翠楼本店」という店名のとおり翡翠色のチャーハン、名物海鮮翡翠チャーハン1100円です。

 上にかかっている「海鮮あんかけ」も中のチャーハンも翡翠色です。色はホウレン草を使って付けているんだとか。海鮮のダシが効いてて、見た目も美しく、大好きな逸品です。

 この店はコロナ騒動が始まって、緊急事態宣言により街のほとんどの店が閉まっている時にも頑張って営業を続けていた数軒のなかの一軒です。僕と中華街発展会理事長の高橋さんは毎日のように、お客様が消えすっかりシャッターが閉まった街の様子を見て回っていたのですが、真っ暗な中にポツンと付いている店の灯りを見て勇気をもらったものです。

◆店舗DATA
店名:翡翠楼本店
住所:横浜市中区山下町139【中山路】
電話:045-651-7108
営業時間:11:00~15:00、17:00~22:30(LO22:00)
土日祝11:00~22:30(LO22:00)

※現在新型コロナウィルスの影響のため横浜市に準じて、当面の間は20:00までの営業。事前にお電話にてお問合せください。

休み:不定休
翡翠楼本店HP:https://hisuirouhonten.gorp.jp/

文/石河 陽一郎

いしかわ よういちろう。1972年生まれ。株式会社ロウロウ・ジャパン代表取締役・総合プロデューサー。横浜中華街発展会協同組合専務理事。茅ヶ崎出身、横浜市在住。幼少期をシンガポールで過ごす。趣味はシステマ、焚き火。

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