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エルゴノミックキーボード「ERGO K860」の効果を最大に!

アスキー編集部員に“最強エルゴノミック環境”を使わせたら姿勢がどう変わるか試してみた

2021年08月10日 11時00分更新

文● 宮里圭介 編集● ASCII
提供: ロジクール

 外出を控えるためにテレワークが増え、ミーティングもオンラインで行なわれることが多くなった。通勤や移動に時間がかからなくなったのはメリットだが、その代わり、PCの前にいる時間が増えてしまっている。

 ついつい長時間作業してしまい、肩こりや腰痛が悪化した……という人もいるだろう。定期的に休憩を入れて体を動かす、同じ作業を長時間続けない、姿勢が悪いまま作業しない、といったことに気を付けていればいいのだが、忙しいとついつい忘れがちだ。

 せめて姿勢を何とかできればいいのだが、そう簡単にはいかないのが現実。最初の数十分くらいは気を付けていても、作業に没頭すると、いつの間にやら元の悪い姿勢に戻ってしまう……という経験は誰しもあるだろう。

 そこでオススメなのが、意識しなくとも自然な姿勢になりやすいエルゴノミックデザインのデバイスを使うこと。特にキーボードは、デスク作業を行なう際に長時間触るものだけに、効果が期待しやすい。

 今回筆者は、ロジクールから8月19日に国内発売するエルゴノミックキーボード「ERGO K860」を、発売に先駆けてお借りすることができた。筆者自身が体験した際の所感は、本製品のレビュー記事で紹介したが、本稿ではアスキー編集部のほかの人にも使ってもらい、感想を聞いてみたい。

キーを左右に分割し、弧状に並べたレイアウトが印象的な「ERGO K860」。指や手首への負担軽減を第一に考えられた作りだ

「ERGO K860」ってどんなキーボード?

 実際に触ってもらう前に、まずは「ERGO K860」がどんなキーボードなのかを軽く紹介しておこう。

 エルゴノミックデザインは、人間工学に基づいて設計された製品のこと。一般的に工業製品はコストや作りやすさ、見た目などを重視して設計することが多いが、エルゴノミックデザインは、いかに無理なく効率的に使用できるか、という使いやすさを重視したものとなる。

 「ERGO K860」のデザインを見てもらえると分かるが、通常のキーボードと異なる点が大きく2つある。1つはキーが左右に分割され、弧状に配置されていること。

キーボードの上に手を置いたとき、手首の角度がまっすぐ伸び、負担が小さくなる

 指は手首を中心に、弧を描くよう動く。キーが直線上に並んでいる通常のキーボードでは、微妙な指の曲げ伸ばしで各キーに対応する必要があるのだが、「ERGO K860」ではどの指も同じように曲げた状態で打てるのだ。これにより指に余計な力が入らず、長時間の打鍵でも疲れにくくなる。

 また、キーが左右分割され斜めになっているため、手首の角度が自然とまっすぐになるのも見逃せないポイント。軽く脇を開いた楽な姿勢でも使いやすいため、手首だけでなく、肩や首への負担も小さくなりやすい。

 もう1つのポイントは、この分割された中央部分が大きく盛り上がっていること。手首をねじって水平に寝かせる必要がなく、少し立てた状態のままフィットするため、手首への負荷を軽減できるようになっている。

中央が盛り上がったデザインなので、手首が自然な角度に。これも人間工学に基づいた形状となる

 このほか、パームレストの下に3段階で高さを調整できるスタンドを内蔵しているので、手首が反り返らない角度へと変えられるのも面白い。

 また、最大3台までのペアリングと高速切り替え、キーカスタマイズ、マウスと組み合わせた自動切り替え機能“Logicool Flow”への対応など、機能面も充実している。

 これらの詳しい内容は、先述のレビュー製品解説ワークショップのレポートで紹介しているので、気になる人はそちらもチェックして欲しい。

キーボードだけでなく、マウスやイスもエルゴノミックに!

 姿勢が悪いと言われても、何をどうすれば姿勢が良くなるのか分からなくては、改善のしようがない。ここでは気を付けておきたい姿勢について少し紹介しておこう。

 座ったときの基本的な姿勢は、①頭を上に引っ張るようなイメージで背筋を伸ばす、②骨盤がやや前傾になるよう腰掛ける、③膝を90度よりやや曲げる、というのを意識するといい。

 キーボードを使う時はこの姿勢からさらに、④ひじは肩の直下から拳1つ前、⑤体と腕の間も拳1つ開ける、⑥前腕の中央部を机につけて支える、というポイントに気を付けると、肩が上がらず自然な姿勢のまま打てるはずだ。

 また、視線の角度も重要なポイント。ノートPCを使う場合、どうしても視線が下がりがちで、猫背になりやすい。家で作業するときは外付けのディスプレーを利用し、視線が下がり過ぎないようにするのもいいだろう。

 なお、目の高さはディスプレーの上辺の位置に合わせるのがいいとのこと。スタンドで高さを調整するときは、これを目安にしておきたい。

 この姿勢で作業するといっても、慣れないうちは時間が経つにつれ姿勢が悪くなってしまいがちだ。そこで「ERGO K860」の出番。さらに今回は、マウスやイスもエルゴノミックデザインのものをそろえてみた。

 マウスには同じロジクールの「MX Vertical」、そしてイスにはゲーミングブランドとなるロジクールGの「エンボディゲーミングチェア」を用意した。

エルゴノミックマウス「MX Vertical」

 「MX Vertical」は掴む角度を57度傾け、手首をひねることなく使えるようにしたモデル。テントのような形状はマウスには見えない奇抜なものだが、手を置いてみると、思っている以上にフィットすることに驚く。今までのマウスが、いかに手首をひねって使っていたかがよく分かる。

57度という角度がついたデザインに驚くが、マウスの機能としては一般的。スクロールホイール、進む/戻るボタン、カーソル速度切り替えなどを装備。Logicool Flowに対応し、複数PCの切り替えも可能だ

 形こそ独特だが、マウスとしての機能はいたってノーマル。持ち方にさえ慣れてしまえば、違和感なく使えるようになるだろう。

 「エンボディゲーミングチェア」は、その名の通りゲーミング用品としてラインアップされているイス。アーロンチェアなどで有名なハーマンミラーと提携して開発されたもので、疲労の低減、姿勢改善を重視して作られたモデルとなる。

ハーマンミラーと提携して開発されたゲーミングチェア。もちろんゲーム用途ではなく、通常利用にも向いている

 曲線に合わせて支えてくれる背もたれ、ひじ掛けの高さや角度調整、座面サイズの変更、リクライニングの角度や固さなど、自分好みにかなり細かく調整できるのが特徴だ。

豊富なカスタマイズ機能を備えているのが特徴

 「ERGO K860」、「MX Vertical」、「エンボディゲーミングチェア」の3点を使い、いわば“最強のエルゴノミック環境”を構築してみたわけだが、ここまでやると実際にどれだけ効果があるのかは気になるところ。

 そこで今回、これらの製品を世代の異なるアスキー編集部の3人に体験してもらい、どんな効果が感じられたか、使用した感触はどうだったかを聞いてみた。

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