カメラ好きから素人まで気軽に撮影できる3眼カメラ
カメラは3つのセンサーを搭載しており一見すると3眼だが、望遠カメラは70mmと105mmの可変式のため実質4眼仕様となっている。また撮影用のアプリは「Photography Pro」(以下Photo Pro)に統一され、従来のカメラアプリで行なっていた撮影や動画撮影はPhoto Proの「BASIC」モードを利用するようになっている。
このPhoto Proへの統一により、どのアプリで撮影するか迷わずに使えるだけでなく、Photo Proでしか機能しなかった動物への瞳AFなども、BASICモードで使えるがうれしい。
以下はXperia 1 IIIで撮影した作例。撮影はBASICモードでAI機能をオンにし、HDR自動は自動。被写体にレンズを向けたらピントや露出調整などせずにそのままシャッターを押している。
全体的に自然な発色で、特にメインの広角(24mm/約1220万画素/F値1.7)の解像感や発色が優秀。広角カメラは1/1.7型とスマートフォンとしては大型のセンサーを採用している効果が高い。
レンズの切り替えは「×0.7」「×1.0」「×2.9」「×4.4」の4段階。「×2.9」と「×4.4」は同じレンズで焦点距離が可変しているわけだが、そこまでラグはなく切り替わる。ただしXperia 1 IIと同じく角倍率を一気通貫で操作できず、カメラレンズごとに3倍程度のズームをして、それ以上の場合は手動でレンズを切り替えるしかない。このあたりは「スマートフォンのカメラ」と考えると、やや面倒な印象だ。
プロセッサーはSnapdragon 888でメモリーは12GB、内蔵ストレージは256GB。残念ながら貸し出し機はベンチマークでの計測が禁止されていたため、数値としての比較はできなかった。
バッテリーは4500mAhとなっており、スタミナも十分。ネット上では端末の発熱やバッテリー消費が激しいといった声も上がっているが、筆者が今回テストした端末では、サードパーティーのアプリを多くインストールするといったことはしていないためか、特にそのような現象はなかった。
発熱に関してはSnapdragon 888を採用したモデル全体で言われている。特に充電しながらの使用時に熱を持ちやすいので、充電は未使用時にしたほうが良さそう。またXperia 1 IIIでは、ゲーム時に使用される電力のみバッテリーを介さず給電する「HSパワーコントロール」を搭載しているので、ゲームをプレイする場合はこの機能をオンにしておくのがオススメだ。
ゲームでは、「Game enhancer」も機能強化されており、専用画質設定でゲームに最適な画質に調整可能。さらに暗い部分を意図的に明るくし、暗いシーンでも敵を発見しやすくするγ(ガンマ)チューニングといった機能も搭載している。
【まとめ】弱点は少ないが価格がネックか
ハイエンドモデルとして、ウィークポイントの少ない端末として仕上がっている「Xperia 1 III」。唯一気になるのは価格で、ソフトバンク版は18万8640円でau版は17万8000円。最安のドコモ版も15万4440円と、最近のスマホとしては高額なこと。いずれのキャリアも端末返却や継続購入といった条件の分割プランを使えば10万円前後となるが、やはり割高感はある。
価格に見合った性能や機能は十分にあることは感じられるので、それに納得できるユーザーなら間違いなく満足できるモデルだ。
Xperia 1 III | ||
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メーカー | ソニー | |
ディスプレー | 6.5型有機EL(21:9) | |
画面解像度 | 1644×3840ドット | |
サイズ | 約71×165×8.2mm | |
重量 | 約188g | |
CPU | Snapdragon 888 | |
メモリー | 12GB | |
ストレージ | 256GB | |
OS | Android 11 | |
5G対応周波数 | サブ6、ミリ波 | |
カメラ | アウト:約1220万画素(標準) +約1220万画素(超広角) +約1220万画素(望遠) +3D iToFセンサー /イン:約800万画素 |
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バッテリー容量 | 4500mAh | |
FeliCa/NFC | ○/○ | |
ワンセグ/フルセグ | ×/× | |
防水/防塵 | ○/○(IPX5,8/IP6X) | |
生体認証 | ○(指紋) | |
USB端子 | Type-C | |
カラバリ | フロストブラック、フロストグレー(ソフトバンク版ナシ)、フロストパープル |
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