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「聖剣伝説」シリーズ4作目のHDリマスター版

アクションRPG「聖剣伝説 Legend of Mana」を「Ryzen 7 PRO 4750G」で遊んでみた

CPUに「Ryzen 7 PRO 4750G」を搭載したデスクトップPCを用意し、フレームレートを検証している

■ゲームタイトル:聖剣伝説 Legend of Mana
■メーカー名:スクウェア・エニックス
■価格情報:3520円
■公式サイト: https://www.jp.square-enix.com/seiken_lom/

1999年に発売された「聖剣伝説」シリーズ4作目がHDリマスター版として登場!

 スクウェア・エニックスは、アクションRPG「聖剣伝説 Legend of Mana」を6月24日に発売した(PC版は6月25日)。対応プラットフォームは、Nintendo Switch、PlayStation 4、そしてPC。PC用の最低環境は、CPUはAMD A8-7600以上/Intel Core i3-3240以上、GPUはAMD Radeon R7 240以上/NVIDIA Ge Force GTX 730以上、メモリーは4GB以上、空きストレージは13GB以上となっている。

 本作は1999年にリリースされた「聖剣伝説」シリーズ4作目の「聖剣伝説 レジェンド オブ マナ」を、グラフィックの高解像度化、背景やUIの描き直しを実施した「HDリマスター版」。より美麗になったグラフィックで「ファ・ディール」の世界を冒険できる。まずは本作のレビューパートからお届けしよう。

物語は、まるで絵本のようなグラフィック、幻想的な音楽で紡がれていく

戦闘は奥行きのあるアクションタイプ。キャラクターデザインはユーモラスだがなかなか歯ごたえのある戦いが楽しめる

「聖剣伝説」シリーズのテーマである「マナ」を巡る物語

 900年前、「マナの樹」が焼け落ちた。マナの力は、魔法楽器、マナストーン、アーティファクトの中にだけ残され、知恵ある者たちはその力を奪い合った。数百年に渡る戦乱の時代を経て、マナの力が少しずつ弱まり、それを奪い合っていた者たちが消えてゆき、世界にようやく平和が訪れた。それ以来、人々はマナの力を求めることを恐れ、生きていた。そんな平穏な世界で、再びマナを巡る物語がスタートする。

ゲームは「Find me, and walk beside me.」(私を見つけ、私へと歩いてください。)というメッセージから始まる

ゲーム冒頭のオープニングアニメーション。「聖剣伝説」シリーズならではの多種多様なキャラクターの生き生きとした姿が描写される

オープニングアニメーション最後に表示される「樹」。これは900年前に焼け落ちた「マナの樹」が復活したことを意味しているのだろうか?

(次ページ)

装備、性能はまったく変わらない
真の意味でプレーヤーの分身となる主人公

 本作には男主人公と女主人公が用意されている。プレーヤーはここでどちらかを選ぶことになるが、名前は自由に設定可能である。本作がちょっと変わっているのが、冒頭で主人公キャラクターの背景などがいっさい描かれないこと。それどころかゲーム中もいっさい言葉を発することはない。

 ほかのキャラクターとの会話自体は存在するが、相槌すらなく、行動の選択のみがプレーヤーに委ねられる。つまり本作の物語のなかのキャラクターの感情、言葉はプレーヤー自身が「想像」することになる。主人公は真の意味でプレーヤーの分身となるわけだ。

主人公は、プレーヤーのかわりに「ファ・ディール」の世界を冒険する。しかしゲーム中で言葉を発することはいっさいない。真の意味でプレーヤーの分身なのだ

どちらのキャラクターを選んでも同じ初期装備を選択できる。男なので大剣、女なので短剣のような制限は存在しない

「ランドメイク」システムを採用
プレーヤーの選択次第で物語が変化していく

 本作で特徴的なのが「ランドメイク」システム。これはゲーム中で入手できる「アーティファクト」と呼ばれる工芸品を地図上に置くと、町や森、街道などが現われ、新たなストーリーが始まるというものだ。ゲーム開始時に地形は存在するが、地点はいっさい設定されていない。どのようにアーティファクトを置くかによって物語の流れが変化するのだ。スタート地点、アーティファクトの置き方は無数に存在する。プレーヤーごとに大きく異なる物語が紡がれていくわけだ。

キャラクターの名前を設定すると、地形以外はなにも描かれていない地図が表示される

どこから冒険、物語をスタートさせるかはプレーヤー次第だ

ゲーム中に入手できる「アーティファクト」と呼ばれる工芸品を地図上に置くと、町や森、街道などが現われ、新たなストーリーが始まる「ランドメイク」システムを採用。物語の流れはプレーヤーの選択次第で変化していく

ふたりの主人公キャラクターはあえて無個性に演出されているが、物語を彩る多くのキャラクターが登場。この人物は主要キャラクターの「瑠璃」。同種族以外にはめったに心を開かず、パートナーの「真珠姫」を溺愛しているが、仲間を求める気持ち自体は強い

会話中の選択肢は、言葉ではなく、行動で選ぶ。とにかく徹底して主人公キャラクターをしゃべらせないことで、プレーヤーとの一体感を実現しているわけだ

 戦闘システムもやり込み要素が満載。なにも考えずにテクニックだけでアクションパートを進めてもよいが、最初からジャンプ、ガード、ダッシュ、バックダッシュ、しゃがむなどのアクションアビリティが存在し、Xボタン、Aボタンにプレーヤーが自由に割り当てられる。また設定したアクションアビリティを使い込んでいくうちに、新たなものも習得できる。さらに必殺技も用意されており、バトルを重ねていくと新たな技をマスターできる。

 Bボタンの「クイックアタック」、Yボタンの「パワーアタック」だけでも立ち回り次第でなんとかなるが、ステージボスを倒すためにはアクションアビリティと必殺技を織り交ぜて有利に戦いを進めていきたい。

同行するキャラクターや、自分が育てたモンスターは冒険中にオートマチックで一緒に戦ってくれる。多数の敵と戦う際には心強いぞ

ゲーム開始時に複数のアビリティが用意されている。自分のプレイスタイルや敵の攻撃に合わせて適したアビリティを選択しよう

必殺技を覚えたらLB、LT、RB、RTキーに忘れずに登録しておこう。チャージするまで一定時間が必要だが大ダメージを与えられる

ステージボスは巨大で長距離攻撃、広範囲攻撃も仕掛けてくる。コンティニュー可能なので、安心して攻撃パターン、安全な間合い、有効な攻撃を見極めながら戦うといい

 1999年に発売されたゲームのシステムなので、序盤はちょっととっつきにくさを感じるかもしれない。しかし、あまり難しいことを考えずにゲームを始めてしまえば、意外とスムーズに冒険世界に没入できる。グラフィックの高解像度化により世界は生き生きと描かれているし、ゲーム中音楽もファンタジー世界の雰囲気を盛り上げてくれる。キャラクターのドット絵はちょっとレトロ感があるが、これはこれで「昭和」に確立された職人芸を見るようで逆に新鮮だ。3520円と比較的価格が手頃なので、未プレイな方にこそぜひ気軽に遊んでほしいリマスター版と言えよう。

4K解像度でも「Ryzen 7 PRO 4750G」で60fps張り付きでプレイ可能!

 最後に「聖剣伝説 Legend of Mana」がAMDのプラットフォームでどのぐらい快適に動作するのかチェックしてみよう。今回のテストに用意したのは、CPUに「Ryzen 7 PRO 4750G」(8コア16スレッド)を搭載したデスクトップPC。GPUはCPU内蔵の「Radeon Graphics」のみで、ディスクリートGPUは使用しない。

 グラフィック設定で変更できるのは表示方法と解像度だけなので、フルHD(1920×1080ドット)、WQHD(2560×1440ドット)、4K(3840×2160ドット)解像度のそれぞれで平均、最小、最大フレームレートを「MSI Afterburner」で計測した。

 今回のPCには8コア16スレッドCPU「Ryzen 7 PRO 4750G」のみが搭載されており、ディスクリートGPUはあえてはずしているが、フルHD、WQHD、4Kで誤差以上のフレームレートの差は見受けられなかった。「聖剣伝説 Legend of Mana」をプレイするのであれば、4K解像度でもCPUのみのマシン構成で十分なパフォーマンスを得られると言える。

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