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Apple Design Awards史上初、日本のディベロッパーがファイナリストに選出

「らくがきを動かしたい」という情熱、「らくがきAR」なぜおもしろい

2021年06月26日 11時00分更新

大ヒットしたらくがきAR、今後の展開は?

 「家にこもっている子どもたちに遊んでほしい」という彼らの想いはその通りになり、らくがきARは昨年、世界8ヵ国のApp Store総合ランキングでダウンロード数ランキング1位を獲得している。

 国内でも複数のメディアに取り上げられたため、目にしたり、実際にダウンロードして楽しんでいる方も多いことと思う。その影響もあってか、Whatever inc.には、らくがきARを催事で利用したいといった問い合わせも多く寄せられたのだという。

 前身となったdot by dotとPARTY New York、ココノヱの時代も含めて、数々のコンテンツを制作してきたWhatever inc.だが、今回の大ヒットによって、その社名も大きく広まることとなった。

 開発者たちの話をきいた後で、あらためて、らくがきARに触れてみた。やはり素早くスムースな動作、シンプルで操作が限りなくカンタンなUIに目が向くが、宗氏が話していたように「どこか生き物っぽい」らくがきの動作が、特徴的だと感じた。

 「描いたものが動く」という種類のアプリが他にもないわけではないが、らくがきが浮き上がるエフェクトや、動くらくがきの質感など、細かな部分へのこだわりが、らくがきARが大きく支持された理由ではないだろうか。言い換えれば、インタビューにも出てきた山田氏が注いだ「らくがきを動かすこと」への情熱が、アプリの魅力に大きく貢献しているのだろう。同社が強い思い入れを持って手がけてきたらくがきコンテンツが、今後どのような展開を見せるのかも楽しみだ。

 「角川武蔵野ミュージアムで展示していただいたりですとか、いろいろなお話をいただきました。Apple Design Awardsに関しても、デザインに携わる者として、アップルのデザインに対する想いは、日頃からすごく共感を覚えていますし、今回ファイナリストに選んでいただいたことも、すごく光栄なことだと思っています。

 らくがきコンテンツについては、自社で制作したアプリとして、これからも大事にしていきたいと思っているんです。今後は、らくがきARで使われている技術を使って、別のアプリとしてリリースしたりということにも、挑戦してみたいと思っています」(関氏)

らくがきAR(App Store)

ディベロッパー:Whatever Inc.
価格:120円
ダウンロードURL:https://apps.apple.com/jp/app/らくがきar/id1515215584

「らくがきAR」はみんなが思い描いていた「じぶんの描いたものに命が吹き込まれたら…」という想いを具現化させたアプリです。ノートやホワイトボード、どこに描いたらくがきでも、このアプリでスキャンすると命が吹き込まれ、スマートフォンを通してバーチャル空間を歩きだします。ご飯をあげたり、つっついたり、命を吹き込んだらくがきにちょっとちょっかいを出してみましょう。(App Storeより引用)

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