LDACやDSEE Extreamなどハイレゾ級の再生
WF-1000XM4では、さらなる音質の向上も実現している。
まず待望のLDACコーデックに対応した。LDACは最大96kHz/24bit=ハイレゾ相当のデータをワイヤレス(Bluetooth)で送信できるコーデックだが、この処理にもV1が関与している。また、MP3やAACで圧縮時に失われる高域成分を補い、アップスケーリングするDSEE(Digital Sound Enhancement Engine)も進化版の「DSEE Extreme」が搭載されている。AI技術を使って楽曲タイプを自動判別してより高精度に処理するものだ。
訂正とお詫び:機能名の表記が一部間違っていたため修正しました。(6月14日)
LDACを使うためには、Xperiaやウォークマンなど送信側の機器(スマホやプレーヤー)がLDACに対応している必要がある。DSEE Extremeはイヤホン側の機能なのでiPhoneなどを使っている場合でも効果が得られる。V1の内部では24bitの信号処理がなされるため、歪みやS/N比といった音楽再生時の性能も高くなっている。
やはり、実機を使ってみて感じるのは、WF-1000XM3に比べてコンパクトになったということだ。特にケースの体積は40%ほど減少しており、持ち運びの利便性が大きく向上することだろう。ワイヤレス充電の標準規格(Qi)にも対応し、ケースが自立するようになった。イヤホン本体も10%ほど小型化している。ただし、ノイズキャンセリングなしの他社製品と比べると、まだ多少大柄ではある。
外観はWF-1000XM3の独特な「未来的」デザインよりは、普通の完全ワイヤレスイヤフオンに近い形となった。フェイスプレートにある目立つ丸い部品は外側マイクだが、上に書いたように風切り音を減らすための改良も取り入れている。その改良を巧みにデザインに取り入れてアピールするのは、いかにもソニーらしいセンスの良さだ。
新採用のノイズアイソレーションイヤーピースは、改良されたフォームタイプだ。一般的なシリコンタイプはなく、この1種類のみが3サイズ付属する。低反発型なので、いったん潰して耳の中に入れ、元に戻るのを少し待ってから使用するほうがいい。完全ワイヤレス向けの他社製フォームピースより傘は長めだ。これは遮音性と固定性のバランスをとったものと思われる。
本体はひねって装着するもので、やや大柄のためクセはあるが正しく装着されるとかなりしっかりと固定できる。
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