「GOD WARS 日本神話大戦」(以下、GOD WARS)や「Lollipop Chainsaw(ロリポップ・チェーンソー)」、「艦これ」など、多彩なタイトルを手がけてきた角川ゲームス。同社が販売・制作した作品はいずれも話題作が多く、今でもゲームファンを魅了し続けている。
5月28日、同社の「GODWARS TEAM」による完全新作シミュレーションRPG「Relayer(リレイヤー)」を発表した。ギリシア神話をモチーフにした壮大な世界観はもちろん、各勢力の思惑が交錯するストーリー、個性豊かなキャラクター、マニアの心をくすぐるロボット、そして遊び応えのあるゲームシステムなどが特徴的だ。同社初となるPlayStation 5(以下、PS5)タイトルとして、2021年にリリースするという(PlayStation 4版も発売予定)。
本作の発売に先駆け、Relayerのディレクターにして同社 代表取締役社長でもある安田 善巳氏にインタビューを行なった。安田氏のインタビューを通して、Relayerの概要や開発秘話などを掘り下げていく。
ロボット×シミュレーションRPG!
GOD WARSの開発陣が挑んだ"ハードSF"とは
――まずは、Relayerの企画および開発の経緯についてお聞かせください。
安田 善巳氏(以下、安田氏):角川ゲームスは今年で13年目を迎える会社で、7年前から内部でも開発するようになりました。GOD WARSを手がけたGODWARS TEAMの最新作として、PlayStation 5向けのシミュレーションRPGの企画が立ち上がり、"Relayer"というプロジェクトがスタートした次第です。
――本作は"ハードSF"という壮大なジャンルを採用していますが、SFに挑戦しようと思った理由はなんでしょうか?
安田氏:"10年以内に8泊10日の宇宙旅行を実現させる"というプロジェクトがいよいよ現実的になってきて、私のようなSFファンからするとまさに夢のような話です。そのような時代を迎え、改めて「ハードSF」という存在が輝き始めてきたのが理由の1つとして挙げられます。
もう1つの理由は、私自身が大のSFファンということです。GOD WARSは日本神話がモチーフになっていますが、日本神話への好奇心および知見を活かすことができたタイトルでした。Relayerでも、世界観やシナリオ、企画などゲーム全体の構成を考えるうえで、SFに対する思い入れや情熱が必要でした。
――本作で採用しているターン制のコマンドバトルについて、特徴やこだわりはありますか?
安田氏:本作では、GOD WARSで好評を得たヘイトのコントロール、ジョブチェンジによってアビリティを獲得するといった面白さを追求することを基本に置き、Relayerのメインシステムとして採用されています。
一方、宇宙のバトルでは、ハイエンドなアニメーション演出の都合上、1対1の単発バトルは若干物足りないではないかと思い、連携バトルの要素を取り入れることにしました。
現在テスト中ですが、自身の行動範囲内にいる味方と連携攻撃ができる「リンクアタック」や、味方同士で敵を挟みうちにする「バックスタブ」というシステムを実装したいと考えております。普通にあったらいいと思えるような感覚を意識しながら、通常バトルと同等の手軽さで楽しめるような工夫をしています。
――RPGの要素として、本作に登場するメカはカスタマイズできますか?
安田氏:パラメーターの管理は基本的にキャラクターサイドで行なうのですが、ロボットモノということで、メカの「武器」「装甲」「カスタムチップ」などを組み込むといった遊びができます。
――メカニックデザインへのこだわりをお聞かせください。
安田氏:世代別に思い入れのあるメカはそれぞれ特徴があると思います。私好みの重厚なデザインにしたかったのですが、今回は幅広い世代に支持してもらえるような、多様性のあるデザインを採用しました。
本作には、星の意志を宿した特殊能力者の「スターチャイルド」が搭乗する「ステラギア」、敵や地球連合政府軍が搭乗する「クエーサー」、そしてボスが搭乗する「ダークギア」が出てきますが、機体ごとに特性は異なります。機体そのもののデザインはもちろんのこと、敵・味方の陣営やロール(機体ごとの役職)、カラーリングなども影響しています。メカニックデザインにも注目してほしいですね。
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