オプテージが展開するモバイルサービス「mineo」は、通信速度制限時にも最大1.5Mbpsでデータ通信ができるオプション「パケット放題Plus」を6月1日から開始する。サービスインに先がけて、1.5Mbps通信が可能なSIMをお借りしたので、その実力を探ってみたい。
なお、オプション料金は月385円だが、10GB以上のコース利用者は無料。さらに最大3ヵ月無料キャンペーンも実施するとのことだ。また、この最大1.5Mbpsの状態で3日間で10GB以上のデータ通信を利用すると、混雑回避を目的に速度制限が発生するとしている。
さて、モバイル通信で最大1.5Mbpsとはどのくらいの速度なのか。通信量を使い切った後の通信速度は、MVNOの格安SIMでは一般的に200~300kbps程度なのに対し、従来の大手キャリアのプランでは128kbpsとかなり厳しく制限されていた。一方で、ahamo/povo/LINEMOといった新プランやY!mobile/UQ mobileの主要プランでは最大1Mbpsで利用できるようになっている。それらと比べても高速なのである。
とはいっても、現在はデータ通信量が多いサービスが中心。1.5Mbpsでどれくらい実用に耐えるのかをテストしてみた。なお、SIMはmineoのDプラン(ドコモ回線)を使用して行なった。テストに使用したスマホはau版をロック解除したシャープ「AQUOS sense3 Basic」とSIMフリースマホのシャオミ「Redmi 9T」の2機種だ。
容量の大きなファイルをダウンロード
筆者は仕事上、ライターさんなどから送られてくる大容量のファイル(ときには数GBある)をダウンロードすることが多い。家の固定回線ならともかく、外出先で大容量ファイルをダウンロードすることは普通しないが、緊急を要する場合もあるかもしれない。ということで、ちょうど送られてきた約630MBの動画をダウンロードした。
オンライン対戦のゲームをプレイ
スマホはもはや携帯ゲーム機だ。多くの人がさまざまなスマホゲームを遊んでいる。とくに対戦ができるゲームの場合、通信速度や遅延が命取りになることも。そこで、筆者が長らく遊んでいる「Call Of Duty:Mobile」にてテストをした。
ゲーム自体の容量が大きいので、インストールはWi-Fiを利用して、あくまでゲームプレイのみ1.5Mbpsの回線を使った。使ったスマホがミドルレンジなのでそもそも高画質に設定できないのもあるが、プレイ自体にとくに問題はなかった。
動画ストリーミングで映画を観る
一番データを消費するのがYouTubeやNetflix、Amazon Prime Videoなどの動画ストリーミングサービス。ここではあえて、Amazon Prime Videoの最高画質に挑戦した。結果的にはHDで見ることはできずブロックノイズ多めになるが、画質を落とせばカクカクになることなく視聴できた。
YouTube Musicを高音質で聴く
筆者の中で一番データを使っているのがYouTube Music。モバイルでもWi-Fiでも高音質にしているからだ。ここではテスト端末をRedmi 9Tにした。
最大1.5Mbpsあれば
スマホでのほとんどのことに対応できる
従来は大手キャリアで通信量を使い切ってしまうと、速度が128kbpsとなるのが基本だったが、これは苦行でしかなく、みんなしぶしぶ容量を追加していたはずだ。しかし、最大1.5MbpsならSNSやストリーミング再生、ゲームなどたいていのことに対応できる。もちろん、動画を高画質で見たり、大容量ファイルのダウンロードには厳しい部分もあるが、動画に関しては画質を落とせばカクつくことなく見られるし、大容量ファイルはWi-Fi環境でダウンロードするか、高速通信に切り替えればいい。
必ずしも高速通信を必要としない場合はmineoスイッチのオン/オフを切り替えるなど、ちょっとの工夫で速度制限に悩まされることなく、よりネットを楽しめるようになるのだから、mineoユーザーは契約する価値はあるだろう。
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