LGエレクトロニクス・ジャパンは5月17日、2021年の液晶テレビ新ラインアップを発表した。有機ELテレビが3シリーズ10モデル、液晶テレビが6シリーズ18モデル。発売は5月下旬より順次。最も遅いQNED90の65型が9月を予定している。2020年発売の8K液晶テレビ「55NANO95JNA」は継続販売する。
以下が今回追加された各シリーズ:
QNED99:8K液晶(MiniLED、α9)、86型、121万円前後
QNED90:4K液晶(MiniLED、α7)、65~86型、44~72万円前後
NANO90:4K液晶(NanoCell、α7)、55~86型、21~50万円前後
NANO85:4K液晶(NanoCell、α7)、50型、17万円前後
NANO76:4K液晶(NanoCell、4コア)、43~75型、13~19万円前後
UP8000:4K液晶(UHD TV、4コア)、43~65型、11~18万円前後
OLED G1:4K有機EL(evo、α9)、55~65型、35~48万円前後
OLED C1:4K有機EL(α9)、48~83型、25~110万円前後
OLED A1:4K有機EL(α7)、48~77型、22~62万円前後
4つのすっとを訴求
一部該当しない機種があるが、「4つのすっと」をコンセプトに需要が高まっている①VOD視聴、②映画視聴、③ゲーム、④スマートな壁掛け設置の4点を訴求している。
①はマジックリモコンのほか、ネット動画と放送に切り替えても自然な音量差にするオートボリュームレベリング、webOS 6.0による高速動作などネット動画を快適に見ることを目的とした機能。また、ThinQの機能を利用して、音楽再生中にテレビ画面を消し、スピーカーとして利用することもできる。
②はDolby Visio IQやDolby Atmosなどへの対応(NANO76とUP8000は非対応)に加え、フレーム補完をオフにしてブルーライト低減も図るなど映画視聴に適した改善。Dolby Vision IQは周囲の明るさに合わせて最適なHDR再生をする機能。5.1.2chのバーチャルサラウンドも大迫力だ。
③はHDMI 2.1のスペックに含まれるeARC、VRR(可変リフレッシュレート)、ALLM(自動低遅延モード)に対応し、1msの低遅延や4K120Hz駆動、HDRゲームの普及団体HGiG仕様への準拠、ゲームオプティマイザ、Xbox Series Xとの連携性の高さなどが特徴。
※HDMI 2.1はQNED99/90、NANO95/90/85のみ対応。QNED90、NANO90/85はVRR/ALLM/eARC、QNED99/NANO95はALLM/eARCにそれぞれ対応する。
④は純正金具との組み合わせで、壁掛け設置時にわずか1.9mmの隙間まで壁寄せできるもので「OLED G1」シリーズのみの特徴となる。
映像/音声処理エンジンのα9/α7は第4世代に進化した。α9 Gen4 AI ProcessorはAI映像プロ/AIサウンドプロに対応。α7 Gen4 AI ProcessorはAI映像/AIサウンドに対応する。α9はシーン検出やオートボリュームレベリングといったα7にない機能を持つ。第3世代からの進化として5.1.2chの仮想サラウンド再生に対応した点はα9/α7で共通だ。
液晶テレビで使用されるパネルは大きく3系統ある。「QNED」の型番が付く上位機種は量子ドット+NanoCell技術+MiniLEDバックライトを組み合わせた「LG QNED MiniLED」を採用。「NANO」型番のメインストリーム機種はNanoCell、「UP」型番はこれらとは異なる4Kパネルを採用する。QNED99とNANO95は8Kテレビで、α9 Gen4 AI Processor 8Kを搭載。ほかは4Kテレビで、NANO76/UP8000以外はα7 Gen4 AI Processor 4Kを搭載する。
有機ELテレビは、最上位のOLED G1シリーズが「OLED EVO」パネルを採用。発光素材を変えてRGB波長を調整し、さらに新レイヤー付加によって色再現を改良した。α9 Gen4 AI Processor 4Kを搭載する。OLED C1は音にこだわったメインストリームモデルで前方に音を出すディンプルスピーカーやα9 Gen4 AI Processor 4K」を搭載。OLED A1はスタンダードモデルという位置づけでα7 Gen4 AI Processor 4Kを搭載する。
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