イオンリテールは5月13日、5月にオープン予定の「イオンスタイル川口」に「AIカメラ」を導入すると発表した。本年度中に約80店舗へ順次導入する予定とのこと。
AIカメラは、店内カメラの映像を分析して接客や判断業務、より良い売場レイアウトの実現につなげるためのAIシステム。たとえば、衣料品や暮らしの品売場では、AIが利用客の行動を分析・学習して接客が必要かどうかを判断する。接客を必要とする利用客がいた場合はAIカメラが自動的に感知して従業員に通知する。これにより、従業員が離れた売場や壁越しで作業していても、利用客を待たせることなく接客対応が可能になるとしている。
また、利用客の店内動線や売場への立ち寄り時間、手を伸ばした商品棚など、AIカメラで撮影した映像の情報を自動で集積して「ヒートマップ」で可視化する。これにより、店内レイアウトや商品の品揃え改善ができるほか、通路を変更した場合のシミュレーション分析も可能になり、より買物のしやすい売場づくりにつなげられるとのこと。
AIカメラはレジ前にも設置する。カメラの映像をもとにAIが利用客の年齢を分析して、未成年者と推定した場合は自動でレジ従業員に通知する。AIを活用した年齢推定により偏見での判別がなくなるほか、レジ従業員は年齢確認の判断業務から解放されると同社は考察している。
イオンリテールはこのほか、商品の販売実績や天候・客数などの環境条件を分析して、割引時に適切な価格を提示する「AIカカク」も、7月までに本州(東北を除く)・四国の約350店舗に順次導入する予定とのこと。AIカカクは、5月13日時点で、関東・東海の約140店舗に導入済だ。
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