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より遊び易くなって「サガ フロンティア リマスター」が帰ってきた!

2021年05月24日 16時30分更新

文● 林 佑樹(@necamax) 編集●市川/ASCII

 1997年に発売された「サガ フロンティア」がリマスター版として、PlayStation 4/Nintendo Switch/Steam/iOS/Androidのプラットフォームに登場している。同タイトルはファンが多いのだが、プレイする環境はかなり絞られた状況が続いていた。

「サガ フロンティア リマスター」は上記のようにプレイ環境が豊富であり、グラフィックのアップデートや追加要素などもあって、従来のファンはもちろん、「ロマンシング サガ リ・ユニバース」(以下、ロマサガRS)でサガシリーズに興味を持った人にもオススメの1本となっている。

7+1人が織りなす物語がより楽しみやすくなった!

 サガ フロンティア リマスターは7人+1人の主人公を選び、物語を進めていく。主人公ごとに目的とエンディング、一部システムが異なり、またフリーシナリオシステムにより自由な冒険を楽しめる。いつものサガシリーズなノリだ。

 また、サガ フロンティア リマスターでは7人の主人公のうちいずれかでクリアをすると、8人目の主人公として「ヒューズ」が選択できるようになる。そのほか、移動や戦闘速度のアップや、視認性の向上、引き継ぎ要素なども追加され、遊びやすくなっているのもポイントだ。とりわけ、ロード時間の無さはとてもうれしい。なおロマサガRS周回がてらのプレイとの相性はとてもいい。

最初は7人から主人公を選ぶ。クリアするだけなら、リュートがオススメで、20分ほどで済みやすい

追加要素の有無はスタート時点で決められる

システムファイル関連の選択肢もある

タイトル画面からはサウンド再生やロード画面などに挿し込まれるイラストも確認できる。零姫様、お美しい……

 今回はSteam版でプレイしているが、デフォルトの状態ではスマホ版と同様のUIが採用されている。もちろん、ゲームパッドによるプレイは可能で、設定をすることで、コンソール的な画面でも遊べる。

 追加要素の中で便利なのが「マップアイコンの表示」だ。オリジナル版ではマップ間のつながりがわかりにくいところが多く、カジュアルに迷子になりやすかった。マップアイコンの表示をオンにすることで、マップやジャンプで飛び越えられる場所などが分かるようになり、地味だが遊びやすくなっている。

 初めてのサガ フロンティアの場合、シナリオチャートが助かるハズだ。シナリオチャートは次の目的がざっくり分かるというもの。具体的に何をどうするかまでは触れられておらず、さじ加減が絶妙といえる。

初期状態。画面右にスマホ向けなUIが並ぶ。これはオフにできる

設定画面

マップ間の繋がりがわかりやすくなった

シナリオチャート

ファシナトゥールのアヤシイ感じがそのままHDにリマスターされており、満足度は高い

 このほかの設定を見ると、解像度は1920×1080ドットまでとなっている。WQHD以上の環境だとやや物足りないのだが、本作を初めて遊ぶ場合、高い確率で攻略情報を検索することになると思われる。そういう意味では、ウィンドウモードでの遊びやすさ的に無難な解像度といえるだろう。

 また、マップとバトルはデフォルトでは2倍速までなのだが、3倍にも変更できる。このあたりは好みで変更する要素になるが、3倍だと敵と接触しやすくなりがちだ。ちなみに推奨環境は最新ノートPCであれば十分動くほどであり、PC環境を気にする必要はない。またソフトリセットの出番は増えるのだが、ゲームパッドによっては実行できないケースと遭遇している。無難なXboxコントローラーがオススメだ。

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新規シナリオも楽しめる!

 サガシリーズは基本的にシステムが複雑であり、プレイしながら把握していくことが多い。それもあってか、オンライン上に詳細なマニュアルが用意されている。攻略情報はユーザーページが豊富にあるのだが、細かい操作関連はこちらでチェックするといい。

 戦闘はマップ上の敵キャラクターと接触すると、戦闘画面に移行するシンボルエンカウントだ。本作は戦闘回数が増えると、敵が強くなるシステムを採用しており、状況によっては戦闘をしない選択も必要。連携や閃きなどが楽しく、ついつい戦闘しまくっているとクリアがシビアになりすぎることもある。クリア後の引き継ぎがあるため、主人公を変更しながらクリアしていき、強くしていくほうがいいだろう。

マップ移動についてはオーソドックスなものなのになる

戦闘中に閃いたり、連携が起きたり、戦闘後には成長したりするので、戦闘回数の意識は重要だ

連携はダメージが跳ね上がるため、序盤から狙っていきたい

 UIやグラフィック、引き継ぎ要素などのほかに、当時は実装できなかったシナリオも追加されている。アセルス編がそれに該当し、ファシナトゥールからの脱出方法が3つになり、また生命科学研究所にも新たにイベントが追加。上記しているが、8人目の主人公となるヒューズのシナリオは、ヒューズがほかの主人公のストーリーに介入したらどうなるかといったものだ。

アセルス編追加要素その1。アセルス編はエンディングが3つ用意されており、またファシナトゥールからの脱出方法も3つなので、脱出ルートを変えて楽しむといいだろう

 サガといえばサウンドも魅力のひとつだ。Steam版で遊ぶ際、サウンドに関する詳細な設定は用意されていないが、Microsoft StoreからDolby AccessやDTS Sound Unboundを試してみるのもいい。いずれも無料トライアル期間が用意されている。またマザーボードやノートPCによってはサウンド向け機能が用意されていることもあるため、仕様を再チェックしてみるのもアリだ。

Dolby Access

DTS Sound Unbound

 よくあるリマスター版というよりかは、2021年現在のプレイヤー動向も加味して、とても遊びやすくなっているのが特長だ。かつてオリジナル版をプレイしていたのであれば、記憶を掘り起こしながら遊べるし、初めて触れるプレイヤーの場合はサガらしい世界観を楽しめるのではないだろうか。まだまだ気楽に外に出られる状況は遠いため、本作をのほほんと進めていってほしいものだ。

【ゲーム情報】

タイトル:サガ フロンティア リマスター
ジャンル:RPG
配信:スクウェア・エニックス
プラットフォーム:PlayStation 4/Nintendo Switch/PC(Steam)/iOS/Android
配信日:配信中(2021年4月15日)※PC(Steam)版は4月16日
価格:
 PlayStation 4/Nintendo Switch/PC(Steam):4800円
 iOS/Android:4780円
プレイ人数:1人
CERO:C(15才以上対象)

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