マモノが潜むスポーツランドSUGOで
2戦連続2位表彰台に立つ
スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankookは、4月17~18日にスポーツランドSUGOで第2戦が行なわれ、プロゲーマー出身ドライバーの冨林勇佑が乗る39号車「エアバスター Winmax RC350 TWS」は、2戦連続でST-3クラス2位表彰台を獲得した。
今回の舞台となったのは、東北・宮城県にあるスポーツランドSUGO。高速コーナーが多い上にコース幅が狭く、高低差も激しいため、毎回波乱含みの展開になることで有名だ。
このSUGO大会では、全8クラスを2つのグループに分けて決勝レースを開催するのだが、ASCII.jpが応援する39号車と41号車「エアバスター 55Garage RC350 TWS」が参戦するST-3クラスは、今回からGr.2(出走台数29台)に編成されることになり、決勝レースではGr.2の総合トップ争いを繰り広げることとなった。
4月17日に行なわれた予選では、開幕戦を思い起こさせるような雨模様となった。それでも2台のレクサスRC350は速さをみせ、39号車はクラス2番手、41号車も健闘しクラス3番手を獲得。残念ながらポールポジションには一歩届かなかったものの、決勝レースで優勝を十分に狙える位置につけた。
迎えた4月18日の決勝は、朝から青空が広がる晴天となり、午前8時45分に3時間耐久のスタートが切られた。39号車が大島和也がスタートを担当し、序盤から激しいトップ争いを展開したが、ポジションをひとつ落としクラス3番手になってしまう。それでもライバルから離されることなく食らいついていき、中盤スティントの冨林にバトンをつないだ。
セーフティカーが導入されるなど波乱の展開となったが、冨林は力強い走りで周回を重ねていき。開始から1時間を過ぎたところで2番手に浮上。トップを走る52号車 埼玉トヨペットGR クラウンRSを追いかけた。
しかし、ペース的には彼らの方が良く、その差は少しずつ広まっていく一方。開始から2時間を経過した82周目に2度目のピットストップを行ない、再び大島がマシンに乗り込んで追撃を開始したが、結局はトップを捉えることができなかった。
3時間が経過したところでチェッカーフラッグが振られ、52号車が今シーズン初優勝。39号車は20秒差でフィニッシュし、2戦連続の2位となった。
今回はミスやトラブルもなく、順調なレース運びができていただけに、トップとの差を埋めることができず、レース後の39号車メンバーからは「悔しい!」という声が聞こえてきた。それでも、ハンコックタイヤに変わった今シーズンで初めてのドライコンディションでのレースを経験し、チームも確実にデータを収集できている様子。次回の第3戦富士24時間での優勝を誓って、サーキットを後にした。
一方、クラス3番手からスタートした41号車は、序盤から好ペースで周回し、他車のピットストップの関係で一時はトップに浮上した。しかし、44周目に行なった1回目のピットストップの際にピット入り口のホワイトラインを跨いでしまったため、痛恨のドライブスルーペナルティーを課せられてしまう。最終的にトップから1周差のクラス6位でチェッカーを受けた。こちらもレース中は安定したペースで周回していただけに、ペナルティーが悔やまれる結果となった。
デルタモータースポーツ
田中延男代表コメント
いやぁ、悔しいですね。走りも悪くなかったし、ピット作業も完璧にこなしていたのに……。埼玉トヨペットさん(52号車)が速すぎでしたね。この20秒の差は、1周1周の差が3時間で積み重なったものだと思います。本当にミスもなくて完璧だったので……悔しい。41号車はミスがあったんで、ペナルティーが出てしまったのは仕方ないですね。でも、こっちも最後はペース良かった。
でも、この前のもてぎは244号車が勝って、今回は52号車が勝ちました。我々(39号車)は2戦連続で2位を獲れています。ポイント的にも良い位置にいると思います。次の富士24時間は大量ポイントを獲得できるチャンスなので、そこは狙っていきたいですね。
冨林勇佑選手コメント
昨年から数えると3戦連続で2位なので、悔しいですね。前回は(悪天候によるレース途中終了の影響で)勝てたレースを逃した感じで、クルマのポテンシャルは感じることができていたので、比較的ポジティブではありました。今回もクルマの仕上がりはすごくよかったんですが、それ以上に52号車が速かったですね。特に向こうはストレートが速い分、こっちはコーナー区間で頑張って詰めようとしているんですが、それでタイヤが減ってしまうので、結果的に厳しいレースでした。
でも、ドライバーもメカニックも本当にノーミスで、現状でできることはすべてやれたレースだったので、そういう意味では、今僕たちが持っている100%の力を出したけど、相手に敵わなかったです。すごく悔しいですね。
クルマに関してもベースの良さは今回のSUGOでも確認できました。特にウエットに関しては僕たちが間違いなく一番速いと思います。どういう状況でも上位に行けるポテンシャルを確認できたのはよかったです。あとはもう一歩……“優勝”というポジションが欲しいですね。次の富士24時間はポイントも大きいので、そこで勝てればチャンピオン争いでも有利になれると思います。次は必ず勝ちたいです。
大島和也選手コメント
悔しいですね。今回は62号車も52号車もストレートが速いということは事前に分かっていたので、早めに前に出て、相手を押さえるような作戦しかないと思っていました。スタートして、序盤に何回かそういうチャンスはあったんですけど、前に出るまでには至りませんでした。途中、冨林選手に交代して、頑張って追い上げてくれましたが、52号車の方がペース的に余裕がある感じで、逆転は難しい状況でした。でも、次の富士24時間は長丁場のレースになるので、トラブルとか色んなことが起きますし、ピット戦略とかも幅を取りやすいです。そういうところで戦えるにように、詰めていければなと思います。
週刊アスキーの最新情報を購読しよう
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります