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禁酒法時代のアメリカ・シカゴが舞台!

アル・カポネも登場するクライムSTG「Empire of Sin」は、マフィア映画の世界にどっぷり浸れる嗜好品だ

2021年05月03日 16時00分更新

1920年代のアメリカ・シカゴを舞台にした「Empire of Sin」(エンパイア・オブ・シン)。マフィア映画好きの心を鷲掴みにするクライムストラテジーゲームだ

 私は、マフィアを題材にした映画が大好きである。裏社会で我が道を進む人間の生き様を見ていると、胸が熱くなると同時に鳥肌も立ってしまう。ロバート・デ・ニーロのような渋みと人間味をあわせ持つ俳優が出ていればなお良しだ。また、暴力や友情、家族愛、野心、裏切り、報復といったお約束的な演出にニヤリとしつつ、「ああいう筋の通った男になりたいねぇ……」と憧れを抱くことも。宇宙人や秘密結社のような娯楽じみた悪とは違う、奥深い魅力があるといっても過言ではないのだ。

 マフィア映画の世界にどっぷり浸ってみたい、マフィアのボスになりきってみたいという願望はないだろうか。そんなあなたにオススメしたいのが、「Empire of Sin」(エンパイア・オブ・シン)というゲームだ。そこで本稿では、Empire of Sinの魅力を紹介していく。

マフィア稼業をシミュレーションするという醍醐味

 セガが販売する本作は、Romero Gamesが開発したクライムストラテジーゲーム。禁酒法が敷かれた1920年代のアメリカ・シカゴを舞台に、14人のボスから1人を選んで暗黒街を支配するといった内容だ。密造酒の製造・販売などのビジネスや、敵対するファミリーとの抗争など、映画で見かけるようなマフィア稼業を体験できる。

暗黒街のイメージが強いシカゴを舞台に、密造酒の製造・販売から敵対するマフィアとの抗争、略奪まで、映画で見かけるマフィア稼業が楽しめるゲームだ

 14人のボスは、特性が異なる固有スキル(ボスアビリティ、組織ボーナス)を持っている。抗争とビジネスで役立つものが多いため、人によってはどのボスにしようか悩んでしまうかもしれない。ちなみに、ブライアン・デ・パルマ監督の「アンタッチャブル」が好きな私は、迷わずアル・カポネを選択した。あのアル・カポネを操作できるなんて最高ではないか。

14人のボスから1人を選ぶところからスタート。各ボスはゲームの攻略に役立つ、様々な固有スキルを持っている。映画「アンタッチャブル」のモデルにもなったアル・カポネは、銃弾の雨をお見舞いするボスアビリティ「弾丸の雨」などを備える

 本作の目的は、最強のファミリーを構築し、シカゴという暗黒街を統治することで、敵対するファミリーとの抗争もあるが、必ずしも暴力がすべてというわけではない。ファミリーを強くするには"お金"が必要だ。暗黒街の頂点を目指すには、密造酒の製造・販売、バーやカジノの経営でお金を稼ぎ、優秀な人材を確保してファミリーの戦力を強固にすることが勝利のカギである。

密造酒の製造・販売、カジノなどの経営を行ない、資金を蓄えよう。利益はリアルタイムで変動するため、こまめに動向をチェックしなければならない

密造酒やカジノのサービスなどの品質をアップグレードすれば、そのぶん売り上げの向上も見込める

暗黒街を探索し、利益につながりそうな物件は即購入、もしくは敵のファミリーから略奪しよう。ほしくなったらお金か暴力で勝ち取る。それが裏社会を生きる秘訣だ

物件を購入し、自分のシマをどんどん拡大していこう

 マフィアを題材にしたゲームはアクションのイメージが強かったが、マフィア稼業をシミュレーション感覚で体験できるのは実に新鮮だった。組織マネジメントの要素を取り入れたことで、マフィアらしい血生臭さは薄れた反面、マフィア稼業をシミュレーションする面白さが際立っているように感じた。暴力一筋で生き抜くのは難しく、お金の使い方次第で勝敗が決まるといっても過言ではない。すなわち、「地獄の沙汰も金次第」ということだ。

ほかのファミリーと同盟を組んだり、対立したりとマフィアならではの駆け引きも味わえる

悩み事を解決するサブクエストも用意。無事解決できれば報酬が得られるので、余裕があったら受注してみるといい

 私はストラテジーゲームの経験が浅く、慣れないゲームシステムに何度も面食らった。覚えることはたくさんあるが、ヒント機能やクイックセーブ&ロードを活用すればプレイのコツが掴めるようになるだろう。面白さが理解できれば、マフィアの世界から抜け出せなくなるかもしれない。

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