ASUSは4月16日、台湾の国立陽明大学と共同で「機械学習による非小細胞肺がんの予後の予測」、「脳ニューロイメージングによる臨床前認知症治療薬開発の評価」、「スマート脳画像診断プラットフォーム」のAIを利用した3つの共同研究を発表した。
これらの研究は、昨年開始されたASUSと国立陽明大学の産学共同研究センターであるHuaYang計画の一環。
本研究関係者は以下のようにコメントしている。
ASUS コーポレートバイスプレジデント兼AICS 責任者 Tai-Yi HUANG「HuaYang計画は、ASUSの専門家が設計し、実施するコースを提供することで、人材育成を促進や産学連携の効果を開拓。臨床的にはICD-10コーディングAIレコメンデーションエンジンの導入により、構造化され、標準化された医療データベースを構築します」
国立陽明大学 Hsu-Sung KUO学長「これらの3つの研究プロジェクトは、臨床医学とデジタル技術の統合を象徴しています。医療、情報、通信を組み合わせたスマートヘルスケアは、将来の台湾の戦略的産業となるでしょう」
国立陽明大学研究開発学部長・生物医学影像兼放射科学研究所 Yu-Te WU教授「HuaYang計画と台北栄民総医院の胸部内科は、AIを使用して台湾人の肺がん患者の肺がん画像、検査診断、病歴などの膨大な臨床データセットを分析してきました。HuaYang計画は、医師が治療の初期段階で疾患の予後を予測できるような支援を強化し、生存期間、再発、転移などの情報を迅速に把握して新しい治療の方向性について対応もしくは開発し、副作用を減らして治療と患者の生活の質を改善します」
国立陽明大学脳科学研究所 Jin-Wu TSAI教授「認知症は脳内のニューロンのシナプス損傷、減衰、および不活性化によって引き起こされます。HuaYang計画は、AIを介して3D顕微鏡画像モデルとデータプラットフォームを構築することを目的としています。ここから、神経変性の特徴の画像を認知症の疾患の進行と相関させ、シナプス変性の重要な指標をバイオテクノロジー学術研究ユニットに提供して早期の発見と治療を行い、新薬開発の質を向上させていきます」
なおASUSは、優れた技術を応用して、肺がん、認知症、精神障害などの重大な病気に対する革新的な診断と治療の研究を加速させることを目指していると述べている。
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