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燃料電池自動車のトヨタ・新型「MIRAI」は車格が上がってゴージャスになった

2021年04月10日 15時00分更新

インテリアはレクサス? クラウン?

 冒頭で新型MIRAIはクラウンと共通するTNGA GA-Lプラットフォームのナローバージョンが骨格として採用されていると紹介しましたが、インテリアについてもクラウンやレクサスのIS並み、いやそれ以上の質感が作り出されています。

 試乗したグレードのGはMIRAIのベーシックグレードとなります。シートは通気性などに優れた高機能タイプの合成皮革で、リクライニングやスライドなどの調整はフル電動! そしてステアリングは本革となります。

 Gグレードには12.3インチの大画面カーナビが標準装着され、エアコンなどの操作もこの画面で行ないます。Gグレードでは10スピーカーが標準となり、上級のZグレードでは14スピーカーのJBLサウンドシステムが搭載されます。また、このカーナビはAndroid AutoとApple CarPlayに対応しているので、ディスプレイ上で様々なアプリを使えます。

 リアシートは高級セダンそのもの。シートバックの包み込み感がフロントシート並みで、リアシートの乗員はかなり快適に過ごすことができます。また、天井の内張がえぐってあるので外観からは想像ができないほど頭上にゆとりがあります。

 燃料電池車であるMIRAIは、リアにある電気モーターが後輪を駆動させるのでプロペラシャフトはありませんが、かなり大きめのフロアトンネルがあります。ここからフロントのセンターコンソールにかけて水素タンクが入っているため、フロアトンネルができてしまっているのです。一見するとこの部分に人が座ることは困難に思えるでしょうが、新型MIRAIは5人乗りとして設定されています。

 その後席へのアクセスですが、クーペルックのためにドア開口部上方の傾斜がCピラーに向かって急になっていることもあり、頭を少しかがめながらの乗り降りとなります。

 乗ってしまえば先ほどの後席の居住空間の快適性が約束されるので、多少の乗降性のネガ要素はそこまで気にならないのではないでしょうか。

 ラゲッジスペースは独立したトランクが用意されます。リンク式の外ヒンジとなっているために、ラゲッジ内部に干渉することはなく、トランク容量がフルで使えます。横方向にはかなり広く、ゴルフバッグが3名分積載可能ということですが、奥行きが浅いために90リットルクラスのスーツケースは1つしか積めません。しかし、65リッタークラスのスーツケースであれば2つ並べて積載できるのではないかと思われます。

 なぜラゲッジスペースの奥行きが狭いのかというと、リアシートのシートバックとラゲッジスペースの間に充電用リチウムイオン電池が搭載されているためです。そのため新型MIRAIではトランクスルー機構もありませんので長尺物を車内に積載することはできません。

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