TikTok発の人気商品が続々登場!
TwitterやInstagram、YouTubeをきっかけに、商品やサービスなどを購入した経験がある人は多いだろう。では、TikTokは購買行動に影響を与えるのだろうか。10~50代を対象としたTORIHADAの「TikTokをきっかけとする商品/サービスの購買行動調査」(2021年3月)を見ていこう。
「TikTokの投稿がきっかけで、実際に商品/サービスの購入や申し込みをしたことがあるか」という質問に対して、34.01%と3割以上の人が「はい」と回答。年代別に見ると、10代は33%、20代は35%、30代は43%、40代は35%など、40代以下のユーザーでは3分の1強がTikTokをきっかけに購入や申し込みの経験がある。
コロナ禍でネットの利用時間が増え、TikTok発の流行がたくさん生まれたことは記憶に新しい。それに伴って、購買行動にもつながったというわけだ。なお、TikTokきっかけの商品/サービスの購入や申し込みは、半数以上がWeb経由だ。
おすすめフィードのレコメンド効果は高い
購入や申し込みをした商品/サービスのカテゴリは、上位から「アプリ/ゲーム」34.38%、「食料品」33.52%、「スキンケア用品(プチプラ)」32.1%、「メイク用品(プチプラ)」31.25%、「日用品」30.68%、「生活雑貨」30.11%、「アパレル」26.14%などとなった。日常的な商品・サービスが購入されやすいことがよくわかる(プチプラ=プチプライス。安価であることを指す)。
また、商品/サービスの購入や申し込みをする際に参考にするTikTokの機能は、1位が「おすすめフィード」(71.59%)に。「ハッシュタグ」(46.88%)、「フォロー中フィード」(42.61%)、「検索」(28.69%)などを抑えて最多となった。おすすめフィードはAIによってユーザーが興味・関心を持ちそうな動画が表示されるため、反応率が良くなっているのだ。
「Instagramでおすすめに表示される投稿はいつも参考にしている。欲しいものが表示されるから。TikTokもおすすめを見ると好きなものばかり見られて便利」とある女子大生が言っていたが、TikTokだけでなく、ユーザーの興味関心に合わせた投稿が表示される場は、多くのユーザーを惹きつけているようだ。
なお、83.5%のユーザーが動画内容を、66.5%のユーザーがコメント内容を重視しており、口コミのように利用していることがわかる。
多くのSNS投稿はユーザーの関心を強く惹きつけている。特におすすめ機能は、ユーザーの心に深く刺さっており、購買行動にも結びついているようだ。皆さんもそのような目でSNSのおすすめフィードを見直すと、新たな発見があるかもしれない。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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