パーソルワークスデザインは3月22日、東京大学大学院教育学研究科と共同で、社員が心身の状態に関心を持ち、自らのはたらき方を主体的に考える「セルフデザイン力」を育む「セルフモニタリング」システムを開発したと発表した。
コロナ禍で急速に進んだリモートワークにより、仕事と生活の切り替えが難しくなるなど、新たな心理的ストレスが発生している。こうしたコロナ禍がもたらす社会構造の転換に適応し、組織の生産性の維持・向上を図ることが急務とする同社は、仕事と生活の切り替えを的確に行なう要因を明らかにするため、調査研究を実施した。
コロナ禍以降にリモートワークを経験した2群(週1~2回の低頻度群、週3~4回の高頻度群)を対象に行なった調査から、社員一人一人が心身の状態をモニタリングし、セルフデザイン力が仕事と生活の上手な切り替えを促し、生産性の低下を予防する効果を持つことが示され、今回の開発につながった。
本システム利用者は、テーマが設定されたサーベイを週に1度実施し、自分のコンディションを見える化し、コンディションにあわせて、改善のために自ら取り組める生活の工夫などをフィードバックする。これを繰り返すことで、自らの心身の状態に興味を持ち、セルフデザイン力の育みをサポートできるとうたう。
本システムは、不調者の早期発見と職場環境の改善という企業側の管理的側面が強い「医療モデル」のストレスチェックと違い、社員の主体性を育む「成長モデル」に基づいており、企業の管理から離れて自発的にケアするようになるための環境を提供するとのこと。
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