いざというときほど「既読」機能が安心感につながる
当然!? 緊急時の連絡方法1位は安心安定の……10~20代はSNSを希望
緊急事態時の連絡手段は?
皆さんは災害などの緊急時、家族にどのような手段で連絡しているだろうか。LINEリサーチの緊急時の連絡方法や、職場・学校・自治体などの対応方法についての調査結果(2021年2月)を見てみよう。
「災害などの緊急時、『家族や友だちとの連絡方法』は?」という質問に対して、1位は「LINEのメッセージ」(82.4%)に。続いて「電話による通話」(61.5%)、「SMS/MMSのメッセージ」(38.4%)、「メール」(36.2%)、「災害用伝言ダイヤル」(23.0%)となった。年代別に見ても「LINEのメッセージ」は10~50代すべてで8割以上となった。
「SMS/MMSのメッセージ」は若年層より30~50代に多く、「メール」も年代が高いほど利用する人が多い。5位の「災害用伝言ダイヤル」は、全体では2割程度だが、50代では約3割と他の年代より高くなる。
一方、6位の「SNS(Twitter、Instagramなど)への投稿やDM」は10~20代では約3割。特に10代ではLINE、電話に次ぐ3番目だ。
LINEの誕生には、東日本大震災が影響していることがよく知られる。「既読」機能は、相手が緊急事態で返信すらできなくてもメッセージを読んだことが伝わるようにと付けた機能だ。現実に、LINEは緊急時の連絡用ツールとして利用されているようだ。
全体に10代はSNSの割合が高く、上の世代はメールの割合が高い。普段利用しているツールが緊急時にも活用される傾向にあるのだ。
「緊急時は、LINEで家族や仲良しのグループに連絡を取る。電話と違ってつながらないこともないし、無事とわかるだけで安心できる。仕事関係者とか友人関係に広く安否確認したいときは、Twitter、InstagramなどのSNSで一斉に確認できるのが便利だと思う」とある20代女性は言う。
普段利用するツール・手段を希望する傾向
同調査には、「災害など緊急時、『職場・学校・自治体が現在行っている連絡方法/今後(も)行ってほしい連絡方法』は?」という質問も存在する。
職場・学校・自治体が現在使っている連絡方法は、「電話による通話」「メール(※職場で使っているメール含む)」「LINE(メッセージや公式アカウント)」が上位3つでそれぞれ約3割。すでに様々な自治体で活用されているので、居住地の自治体が活用している場合はぜひ友だち追加しておこう。
一方、『今後(も)行ってほしい連絡方法』は、1位が「LINE」で約5割、2位に「メール」、3位は「電話」となった。「SNS(Twitter、Instagramなど)」の割合が特に10~30代で高く、「災害用伝言ダイヤル」は20代以上で要望が高くなっていた。
家族などとは、緊急時の連絡用手段を決めてあると安心だ。話し合い、使いやすい手段を決めて準備しておくといいだろう。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki
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