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Xperia PROは高画質生配信を可能にするまさにプロ向け機材だ!

2021年02月25日 11時00分更新

生配信を変えるスマホ
「Xperia PRO」

 ソニーモバイルコミュニケーションズから発売された「Xperia PRO」は、昨年発売された「Xperia 1 II」をベースに、5Gのミリ波に対応しHDMIの入力機能を搭載した、映像配信者向けのスマートフォン。ソニーストア直販価格で24万9800円とスマートフォンとしては高額だが、プロシューマー向け機材ともいえるモデルだ。

ミリ波+HDMI入力で唯一無二の使い方が可能な「Xperia PRO」

 Xperia 1 IIをベースとしているため、スペックや性能などはXperia 1 IIと同等な部分が多い。ディスプレーは6.5型(3840×1644ドット)の有機ELパネルを採用しており、HDR表示とBT.2020の広色域表示に対応している点もXperia 1 IIと同じ。ただし、出荷前には個体ごとにカラーキャリブレーションが行なわれており、ソニー製のマスターモニターを基準とした発色となるように調整されている。

Xperia 1 IIよりさらに「クリエイターの望む発色」が再現できる

 本体サイズはXperia 1 IIよりも大きく、約75×171×10.4mm。重量も約225gに増量している。とはいえ、ミリ波のアンテナを上下左右4つ搭載していたり、HDMI入力端子などが追加されていることを考えると、このサイズと重さは当然と言える。

アスペクト比が21:9のディスプレーなので、横幅は一般的な大型ディスプレーモデルのスマートフォンに近い

 ただし手に持ってみると、見た目ほどズシリとした重さは感じない。このモデルの性格的に、普段使いよりもデジタル一眼と組み合わせての配信という使い方がメインになるので、このサイズと重さは運用面では問題なさそうだ。

実測では222gだった

本体の厚みが10.4mmあるので、カメラの出っ張りはなくツライチになっている

 本体素材は樹脂で、ざらっとした感触のあるストーン調の加工が施されている。ガラスで光沢のあるXperia 1 IIのような高級感とは違い、「機材」としての美しさが感じられる。

本体素材はガラスではなく樹脂

ストーン調の加工で安っぽさはない

 本体右側面には音量ボタン、指紋認証センサー一体型電源ボタンに加え、Xperiaではおなじみのカメラキーを配置。さらにカメラキーの隣にはショートカットキーも搭載されている。ボタン数が多くXperia PROのロゴも記載されているなど、右側面はやや窮屈な印象。デジカメとセットで使う場合はホルダーなどを使用するが、挟めるポイントが少ない。

「Xperia PRO」のロゴが所有欲を満たしてくれる

本体右側面にボタン類をすべて配置

本体上部にはイヤホンジャックがあり、有線のイヤホンやヘッドホンが使える

 電源ボタンやショートカットキーは内側に凹んでいるため、ホルダーで挟んだとき長押し状態になることはないものの、電源ボタンが中央近くにあるのでホルダーを挟んでしまうと押しにくくなる。ホルダーに装着して電源ボタンが隠れると、指紋認証もしにくいためスリープからの解除がしにくくなるのが難点だ。

カメラキーと電源ボタンの間にショートカットキーがある

ショートカットキーは設定アプリから各種アプリが割り当てられる

スマホで唯一のHDMI入力に対応
デジカメなどのモニターに使える

 本体底面にはType-CとHDMIマイクロ(タイプD)を装備。HDMI端子はカバーで覆われており、使用時には外す必要がある。これは防水のためで、Xperia PRO自体は防水IPX5/IPX8、防じんIP6Xの基準に対応しているが、HDMIのキャップを外した状態では防水、防じんは非対応となるので注意したい。

本体底面にはType-C(左)とHDMI端子(中央)がある

HDMIはマイクロ(タイプD)で、キャップを開けて挿す

 HDMIの入力は、大きく分けてふたつの使い方がある。ひとつはデジカメやDVカムのモニターとして使用するケース。デジカメやDVカムのディスプレーよりも大きな画面かつソニー製のマスターモニターを基準とした発色でチェック可能。さらにピンチイン・アウトで拡大縮小してピントが合っているかなど、ディテールのチェックもできる。

HDMIでデジカメやDVカムのモニターとして使用可能

タッチ操作で拡大縮小もできるため、ピントがあっているかなど確認しやすい

デジカメの設定を変えることで、露出やシャッタースピードといった情報も表示できる

 もうひとつは、YouTubeなどのライブ配信用のソースとして使うケース。HDMIで入力された映像は、Xperia PRO本体のカメラのひとつとして認識される。そのためHDMIからの入力をそのままライブ配信できるわけだ。

デジカメとHDMIで接続してその映像をソースにライブ配信が可能

 現状この組み合わせで動作が確認できている配信サービスは、YouTubeとStreamlabs。YouTubeとStreamlabsはそれぞれ公式アプリから配信可能。その際音声はHDMIからの入力を使用する。

YouTubeアプリからHDMI入力のソースを使って配信できる

 本体左側面には、ピンなしで引き出せるタイプSIMとmicroSDのスロットがある。デュアルSIM仕様だが、片方はmicroSDとの排他使用となっている。対応する5Gのバンドはsub6のn77、n78、n79に加えて、ミリ波のn257にも対応する。ミリ波初対応のXperiaなのだ。

本体左側面のnanoSIMとmicroSDカードのスロット

 5Gの電波受信状態や通信速度をチェックできるアプリ「Network Visualizer」を搭載しているのもポイント。5Gでの通信、特にミリ波は本体のちょっとした角度の違いで受信状態が大きく変わるため、電波の状態が可視化できるのは高速で安定した通信が必要な映像配信の現場などでありがたい。

電波の強さや方向がチェックできる「Network Visualizer」でミリ波(mmW)の受信を確認

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