ヤフー(以下、Yahoo! JAPAN)は2月8日、「Yahoo! JAPAN」アプリ(Android版)への生体認証の導入を完了したと発表。これにより、Yahoo! JAPANやYahoo!ショッピングなどのサービスが、アプリ(iOS/Android)およびウェブブラウザー(Safari/Google Chrome)経由の利用で、生体認証を用いたログインに対応した。
従来、ウェブサービスやアプリのログインは、IDとパスワードを用いるのが一般的だった。しかし、ユーザーが使うウェブサービスやアプリが増えるなか、すべてのサービスのIDとパスワードを管理することは難しくなっている。また、パスワードなどの詐取を狙ったフィッシング詐欺や、第三者が不正に入手したIDとパスワードのリストをもとに不正ログインを試みる「パスワードリスト型攻撃」などのサイバー犯罪も増加し、利便性・安全性の両面から、IDとパスワードを使わない“次世代の認証方法”へ移行する必要性が増していると、同社は考察している。
Yahoo! JAPANは、2017年にSMSを使用したパスワードを使わないログイン方法の提供を開始。その後、2018年にはAndroidのウェブブラウザー経由のログインの生体認証対応、2019年には一部iOSアプリの生体認証対応、2020年にはiOSのウェブブラウザー経由のログインの生体認証対応など、パスワードを使わない認証方法の導入を進めてきた。同社によれば、現在ではアクティブユーザーの半数以上が、パスワードを使わない認証方法(SMS、生体認証)を利用しているという。
今回、Yahoo! JAPANアプリ(Android版)をはじめとするアプリおよびスマホのウェブブラウザーへの生体認証の導入が完了したことで、より多くのユーザーがより多くのシーンで、利便性・安全性の高い生体認証を利用できるようになったとしている。
生体認証は、世界で次世代認証の標準化を提唱する業界団体FIDOアライアンスが策定した「FIDO2」の規格に則っている。なお、SafariにおいてFIDO2に対応する認証方法を導入した商用サービスは、Yahoo! JAPANが世界初としている。
生体認証に対応済・対応予定のサービス・アプリは以下のとおり。
【Android】
・Yahoo! JAPANアプリ:2月リリース
・Yahoo!ショッピングアプリ:1月リリース
・PayPayモールアプリ…近日リリース予定
・ヤフオク!アプリ…近日リリース予定
・ウェブブラウザー(Google Chrome):2018年10月リリース
【iOS】
・Yahoo! JAPANアプリ:2020年10月リリース
・Yahoo!ショッピングアプリ:2019年5月リリース
・PayPayモールアプリ:2020年7月リリース
・ヤフオク!アプリ:2020年7月リリース
・PayPayフリマアプリ:2020年7月リリース
・ウェブブラウザー(Safari):2020年12月リリース
(※実装上の都合から、iOSアプリ生体認証のみFIDO2規格ではない)
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