Arubaは1月19日、KADOKAWAが所沢市にオープンした大規模複合施設「ところざわサクラタウン」において、「Aruba Mobility Conductor」をはじめとする各種Aruba製品を提供したと発表した。
ところざわサクラタウンは、KADOKAWAと所沢市による「COOL JAPAN FOREST 構想」の中心として、“行動する文化“を世界に発信する日本最大級のポップカルチャーの発信拠点として設立。同施設にはホテル、イベントスペース、商業施設やKADOKAWAの新オフィスならびに書籍製造・物流工場などを展開するほか、角川文化振興財団によるミュージアムや神社も併設され、2020年11月6日にグランドオープンを迎えた。
同施設は、特に製造物流機能やe-Sportsにも利用され、またイベントなどでは多数の来場者を集める中、大容量の4K動画を配信することなどから、次世代ネットワーク基盤にはマルチギガビット対応や超低レイテンシー性が求められ、有線規格にも対応できるインフラを導入する必要があった。柔軟に変更可能なネットワーク、超過密なWi-Fi端末収容、低遅延・広帯域のネットワーク、高いSLAの実現の4つの柱をコンセプトとし、具体的には、以下のような要件が特に重視された。
・Wi-Fi6 対応
・マルチベンダー環境での汎用性や拡張性、大規模から小規模まで幅広いユースケースが同じ機種で可能なこと
・屋内屋外いずれにおいても高密度環境化でのネットワークの信頼性
・豊富な導入実績と知見
・コストパフォーマンス、既存インフラ資産を有効活用できる柔軟性(既存投資保護)
・ユーザー社内にきわめて高度なエンジニアリング力を備えたITチームを擁することから、ネットワーク構築を内製化できること、ならびにこれに対する適切な技術支援
こうした要件を満たすソリューションとして複数のベンダーから比較検討した結果選定されたのがAruba製品だったという。マルチベンダー環境での拡張性や既存のインフラ資産を生かせる柔軟性などに加え、内製化を進めるうえでの技術支援の充実が決め手となったとする。
また、建物の意匠上、設置場所が限られる外構アンテナからのカバレッジ確保や、高所作業車でしか交換できず、失敗が許されない例えば屋外9メートルの高所に設置するAPなどの現場課題に対しても、スピーディーかつ徹底的に検証した点が評価され、導入に至ったという。
今回導入されたAruba製品は、コントローラーをクラスター化して一元管理を実現する「Aruba Mobility Conductor」、統合認証基盤「Aruba ClearPass」、ネットワークの稼働状況をダッシュボードで可視化する「Aruba AirWave」、ならびに「Aruba 500H」などのアクセスポイント。また、コントローラーやアクセスポイントには納期、価格などに応じて、認定リファービッシュ品を活用している。既に2020年8月から本格運用が開始されている。
なお、KADOKAWAは今回の成功を踏まえた全社展開を見据え、飯田橋の本社ビルを、ところざわサクラタウンと同じ構成で標準化し、社内ネットワークも従来のVPN接続から、RAP(リモートアクセスポイント)を社員に配布し、持ち帰ったAPをコントローラー側で一元管理する体制なども検討していくという。
今回の導入について、Arubaの公式サイトで導入事例として紹介されている。
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